石屋製菓と秋田銀行など3社が共同で建設していた「札幌大通西4ビル」(仮称)がほぼ完成、建設工事用の覆いが外され始めた。21日現在で上部3分の1の外装が見えており、まもなくビル全体の覆いが取られ新ビルが姿を現す。花崗岩の外壁はシックな色調で大通公園に新たな彩を添えそうだ。来年4月に竣工する。(写真は、姿を現し始めた石屋製菓と秋田銀行の新ビル)
「札幌大通西4ビル」は、駅前通と北大通が交差する大通西4丁目に建設された。新ビルは石屋製菓と秋田銀行、保険業の秋田共立の共同ビル。地下2階は駅前通地下歩行空間と直結した地上11階建て。ビルの高さは約55mで、各階の天井高は約4mと一般的なビルよりも高いという。
このビルの特長は、その外壁にある。花崗岩にスズランなど北海道に相応しい植物の彫刻を施し、1階のエントランスのアーチ部分中央にはキーストーンと呼ばれる石を埋め込みシマフクロウの彫刻を施すという。
地下2階と地上1階には石屋製菓の直営店が入り、地上1階と2階に秋田銀行札幌支店、3階以上から11階まではテナントを誘致する。設計は日建設計で建設は清水建設、丸竹竹田組、岩田地崎建設、阿部建設、中山組、セントラルリーシングシステムの共同企業体が担当した。
新しいビルは、大通公園の景観に相応しい重厚さを持っているのが特長。石屋製菓の直営店が入ることで新たな観光スポットになることも期待され、賑わいの創出にひと役買いそうだ。
来年4月に竣工するが、これによって駅前通と大通が交差する四つ角の北部分が2年前に竣工した北洋大通センターとともに装いを一新することになる。一方の南東角にある明治安田生命札幌大通ビルはまもなく取り壊しが始まり、概要は明らかになっていないものの札幌市が進める大通交流拠点整備が終了する2015年春には新ビルに生まれ変わる。南西角の平和不動産が所有する道銀ビルは、目下のところ建て替え構想はない。