滝川市でスポーツクラブの新旧入れ替わりがあった。総合型スポーツクラブ「滝川スポーツクラブサンテ」の自己破産による閉鎖とマシン特化型フィットネスジム「エニタイムフィットネス滝川店」のオープン。総合型から特化型へ、スポーツクラブ業界の構造変化が進んでいる。(写真は、1月20日に自己破産申請した「滝川スポーツクラブサンテ」)
(写真は、1月26日にオープンした「エニタイムフィットネス滝川店」)

「滝川スポーツクラブサンテ」は、市が運営していたプールを引き継いだ滝川スポーツクラブ(本社・滝川市)が、ランニングマシンやエアロビクス教室など複合施設に整備して、2012年1月にオープンさせた総合型スポーツクラブ。市内には、こうした総合型スポーツクラブがなかったこともあって、近隣市町村の利用も多かったが、コロナ禍で利用客が減少。年明けからのオミクロン株の影響で利用客はさらに減少、1月20日、札幌地裁に自己破産を申請した。負債総額は約2億8700万円。

 今後、裁判所が自己破産手続きの開始決定を出せば、破産管財人が選出されて配当原資を確定することになるが、1月分会費は返金せず、2月分会費も配当原資次第では減額も予想される。

「滝川スポーツクラブサンテ」が閉鎖されてから6日後の1月26日、携帯電話ショップとフィットネスジムを展開しているエムデジ(本社・小樽市)が、「エニタイムフィットネス滝川店」(滝川市東町2丁目44-8)をオープンさせた。「エニタイムフィットネス」は、米国発祥のマシン特化型のフィットネスジム。世界4000店、国内400店舗以上を展開しており、24時間、年中無休。いつでも好きな時間に最先端トレーニングマシンを利用できる。エムデジは、2017年10月にFast Fitness Japan(本社・東京都新宿区)と業務提携、「エニタイムフィットネス」のフランチャイズ(FC)展開を始め、現在は札幌市内6店舗のほか、江別市、苫小牧市、函館市、北見市に各1店舗を展開、「滝川店」は空知管内初の進出で11店舗目。

 道内では、コロナ前から総合型スポーツクラブの閉鎖が続いており、コロナ禍でより拍車がかかっている。一方で、24時間利用できる特化型のいわゆるコンビニ型フィットネスは、出店が続いている。奇しくも、滝川市内で同時期に起きた総合型スポーツクラブの閉鎖と特化型フィットネスジムの開業は、新旧交代を象徴している。


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