札幌証券取引所アンビシャス市場に上場している広告代理店のインサイトは、2008年から始めているマーケットリサーチシステム『インサーチ』の運営ノウハウを大阪の広告代理店、城北宣広に供与した。『インサーチ』は地域限定の市場調査が的確にできるシステムで専任のモニターを募り、月1~2回の調査を実施している。インサイトは、将来的には他の地方中核都市の広告代理店にも『インサーチ』を供与して全国的な地方都市のニーズを掴めるようにする考え。
マーケットの調査会社は多いが、大半が全国的な傾向を調べるなどマクロ的な声を拾い上げている。『インサーチ』は、消費動向に敏感なモニターを一人ひとり募っていき、地域単位でミクロ的な傾向を探るのに適している。
月1~2回、モニターの意見を問う形で調査を実施しており、例えば「熊の出没に対してどうしいう有効な手段があるか」など、単に商品に対する意見ばかりでなく社会的な問題に対しても調査を行っている。
商品の意向調査のデータは自社のスポンサーに対するプレゼンテーション資料の下データとして活用できるほか、社会的な意向調査のデータはその都度マスコミを通じて発表している。札幌のモニターは6200人。
インサイトは2年前に仙台の第一エージェンシーにこのシステムを供与、仙台では既に3000人のモニターを確保している。
大阪の城北宣広は1万人のモニターを獲得することを目指してシステム構築に乗り出している。
インサイトでは、広島市や福岡市などの地方中核都市で展開する広告代理店にもこのシステムを供与して、将来的には全国の地方都市を結ぶインサーチのネックワークを構築したい考え。