火災により解体工事が進められていた、札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4-1のドーコン旧本社ビル。地上部の建物は解体され、現在は地下の構造物撤去に移っている。11月末には解体工事が終了、12月から新本社ビル建設が始まる。(写真は、火災後のドーコン旧本社ビル)
(写真は、解体工事が間もなく終了するドーコン旧本社ビル)

 新札幌副都心の中で、単独企業のオフィスビルとして最大といってもよい存在だった総合建設コンサルタント、ドーコン旧本社ビル。鉄筋コンクリート造の地下2階、地上10階建て、延べ床面積約6970坪(2万3000㎡)で1997年に竣工した。この本社ビルが原因不明の火災に襲われたのは、2019年10月29日未明。火元は4階で、内部の吹き抜け構造が火の回りを早め、建物の損傷を激しくした。火が回らなかった3階から下層の階と5階から上層の階は損傷がそれほどでもなかったが、ドーコンは解体を決め、2020年7月13日から解体工事を開始。解体工事は、大成・伊藤・岩田地崎特定建設工事共同企業体が行っており、本間解体工業(本社・札幌市西区)も参加している。当初は、2021年6月30日までだったが、その後、同年11月30日までに延長している。

 10月半ば現在で建物はなくなり、遠くまで見通せる空間が広がっている。ドーコンは、11月下旬にも施工業者を決定して12月から本社ビル建設に入る。敷地面積約1061坪(3504㎡)のうち、建築面積約502坪(1658㎡)を使って鉄骨造、免震構造の地下1階、地上10階建て建物を建設する。延べ床面積は約5051坪(1万6669㎡)。コンセプトは「歴史を継承しつつ、新時代を切り開く、創造性を刺激する本社ビル」。竣工は、2023年9月。火災発生から4年後、オフィス分散を余儀なくされていたドーコンが再び新札幌の地に帰ってくる。
(写真は、2023年9月に竣工予定のドーコン新本社ビル=ドーコンのホームぺージより)



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