業務用洋菓子のclimb、「ホクノー厚別北店」跡に製造拠点移設

経済総合

 札幌市厚別区厚別北2条3丁目1—1の旧「ホクノースーパー厚別北店」跡に、業務用洋菓子メーカーのclimb(クライム、本社・札幌市白石区)が、製造拠点を7月下旬の予定で移設する。本社内の製造拠点が手狭になっているため、移設して拡張、製造能力を増やす。また、年内か年明けには新業態の小売りにも進出する予定。(写真は、climbの新拠点になる旧ホクノー厚別北店で進んでいる改装工事)

 climbは、ホテルのレストランや航空機の機内食向け、コーヒーチェーン向け、移動販売車向けなどの業務用洋菓子を製造販売している。シートケーキやロールケーキ、カタナーラなどを製造、冷凍技術にもノウハウがある。昨年は、コロナ禍によってホテル向けや機内食向けが大きく落ち込んだため小売り分野に進出。今年に入って日本初となる冷凍ケーキの自動販売機を導入、本社前などに2台設置した。

 この冷凍ケーキ自販機は、同社の佐々木亮太郎社長の発案により、自販機メーカーのサンデン・リテールシステム(本社・東京都墨田区)にオーダー、北海道コカ・コーラボトリング(同・札幌市清田区)を通じて設置したもので、全11種類の冷凍ケーキを販売。「4月下旬に設置したが、予想を大きく上回る販売が続いている」(佐々木社長)

 こうした小売り分野の強化とともに業務用需要も回復してきたことから、新しい製造拠点として旧「ホクノー厚別北店」跡を利用することにした。従業員約15人も移る。7月下旬に新拠点での稼働を予定し、冷凍ケーキ自販機1台も新拠点前に移す。また、年内か年明け早々には新業態の小売り店舗も併設する予定。「コロナ禍で売り上げが落ち込んだが、新拠点の稼働で年商1億5000万円を目指したい」と話している。
(写真は、本社前にある冷凍ケーキ自動販売機)

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