「弥生会計」など業務ソフトウェアを提供している弥生(本社・東京都千代田区)は、5月10日に札幌営業所を開設した。北海道の税理士事務所や中小事業者への機動的なサポート体制を整えるためで、事業者の業務効率化と生産性向上を支援する。(写真は、弥生の札幌営業所が入っている日本生命札幌ビル)

 弥生は、東京、大阪、名古屋、福岡、広島、仙台の6拠点を中心に営業・サポート活動を展開しており、オリックス(東京本社・東京都港区)が99・9%の株を所有している。2020年9月期決算の売上高は、202億7000万円、派遣・契約社員を含む従業員数は794人。これまで、北海道には拠点がなく、東京からパートナー先の税理士事務所などを訪問していたが地域に密着したサポート体制が必要と判断、札幌市中央区北3条西4丁目1—1の日本生命札幌ビル21階に札幌営業所を開設した。

 北海道の法人数に対する税理士事務所の割合は0・2%と他地域と比べて少なく、多くの案件や業務を抱える税理士事務所をサポートできる体制の構築が求められていた。札幌営業所では、「弥生シリーズ」をはじめとする製品の導入や会計業務の自動化を推進、税理士事務所とその顧問先である事業者をサポートしていく。また、事業者に税理士や税理士事務所を無料紹介するサービスも行い、新規開業の準備から法人決算まで北海道の事業者の課題解決に取り組む。

 札幌を皮切りに、旭川や函館、釧路、苫小牧、帯広、小樽、北見、江別など地域との足がかりもつくっていく。弥生と税理士事務所がパートナーシップを組む「弥生PAP」会員も現在の209会員(全国比1・9%)から順次増やしていく。


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