JR苫小牧駅北口に大手パチンコ店がきょう27日、新店舗をオープンさせた。苫小牧駅は市の主要駅にもかかわらず駅前には北口の「MEGAドン・キホーテ苫小牧店」がある程度で、それ以外に目立った商業集積がない。北海道4位の人口を誇る苫小牧市の玄関口にはパチンコ店が目立っている。(写真は、きょう27日にオープンした「マルハン苫小牧駅前店」)
苫小牧市は北海道で4番目に人口が多い市。札幌、旭川、函館に次ぐ規模だが、駅前には顔となるような商業集積がない。苫小牧より人口が少ない帯広市や釧路市に比べても駅前の賑やかさは劣る。かつては、北口に長崎屋やイトーヨーカドー、トマモール、南口にはダイエーと丸井今井など核となる商業店舗が揃っていた。
しかし、今やその面影は旧苫小牧ファンタジードーム跡に入っている「MEGAドンキ」にしか残ってない。東西に長い苫小牧市の商業中心地は、東へ東へと移り、国道36号線の新開町から日ノ出町までの3㎞は両側に飲食・物販の施設が建ち並ぶ商業回廊の趣を呈している。かつての駅前に代わって、今はこの商業回廊が苫小牧の顔になっているようだ。
駅前で、商業施設に代わって集積が進み出したのはパチンコ店。ヨーカドー苫小牧店跡に「ベガスベガス苫小牧店」が2014年12月にオープン。「トマモール」跡には「ひまわりトマモール店」が入っていたが、撤退して土地を同業のマルハン(京都本社・京都市上京区、東京本社・東京都千代田区)に売却。マルハンは建物解体後に新しい建物を建設、そしてきょう27日「マルハン苫小牧駅前店」をオープンさせた。
パチンコ店は、集客力はあっても地域に賑わいを生み出す波及力は弱い。パチンコ店の駐車場にたくさんのクルマが止まっても、それに見合う活気は生まれてこない。そのミスマッチが、北口ではさらに進むことになるのだろうか。