北の達人コーポレーションがエフエム・ノースウエーブ子会社化、デジタル音声メディア攻略

経済総合

 インターネット上で一般消費者向けにオリジナルブランドの健康美容商品などを販売するEC事業を展開している北の達人コーポレーション(以下、北の達人、本社・札幌市中央区)は、エフエム・ノースウエーブ(同・同市北区)の発行済み株式の72・8%をえんれいしゃ(同・同市中央区)から取得する。取得日は2021年3月31日で、エフエム・ノースウエーブは北の達人の子会社になる。取得額は非公開。(写真は、北の達人コーポレーションの木下勝寿社長)

 北の達人がエフエム・ノースウエーブを子会社化するのは、インターネットを介した音声コンテンツ配信が拡大していることに対応したもの。PodcastやVoicyなどの音声メディア、音楽ストリーミングサービスSpotify、Amazonが提供するオーディオブック配信サービスAudible、21年1月に日本に上陸した音声版SNS「Clubhouse」などデジタル音声メディアが急速に普及しており、エフエム・ノースウエーブが有する音声コンテンツ制作ノウハウを取り込むことで、こうした音声コンテンツ配信に対応できると判断したため。

 北の達人は、EC事業を通じて顧客の行動パターンを計測できるマーケティングデータ分析システムを自社開発、費用対効果の高い顧客獲得方法や広告運用ノウハウを仕組化した自社広告システムを開発するなどしてきた。今回の子会社によって相互のノウハウを融合、デジタル音声広告(デジタルオーディオアド)の攻略に取り組んでいく。
 また、ラジオ番組の制作や通販ラジオ番組の制作も検討、インターネット顧客層以外の新規顧客の開拓にも注力する。

 エフエム・ノースウエーブは、1992年9月に旧地崎工業のグループ会社として設立され、現在は、北海道空港(本社・札幌市中央区)のグループ会社、えんれいしゃが72・8%の株式を所有している。20年3月期の売上高は5億8600万円、営業利益は1065万円。

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