札幌証券取引所は4日午前8時45分から、新年の取引開始を前に大発会を行った。今年は新型コロナウイルス感染防止のために参加人数を制限、恒例の晴れ着姿の女性の姿はなく証券関係者など約30人の参加にとどまる静かなスタートとなった。(写真は、札証の鐘を鳴らす和田義明・内閣府大臣政務官)

 冒頭、小池善明理事長が登壇。小池氏は、「昨年はコロナに翻弄され、札証も活動も制約を強いられ不本意な1年だった。今年はワクチンの普及や東京オリンピック開催など明るい話題もある。北海道経済をマスナス成長からプラスに転換させるためにも新規上場を復活させたい」と挨拶した。

 続いて、来賓として出席した金融庁担当の内閣府大臣政務官である和田義明衆議(北海道5区)が挨拶。和田氏は、「世界に開かれた国際金融センターを実現するために、札証を含めてオールジャパンで金融資本市場改革を進めたい。札幌には意欲あるベンチャー企業が多い。ベンチャー企業は北海道と日本の経済を切り開くフロンティアであり、資金調達環境の整備に支援を賜り、新たなリーディングインダストリーを札幌の地から生み出すことができればうれしい」と述べた。和田氏は、自民党スタートアップ小委員会の委員長も務めており、「意欲ある企業のサポートを行っているので力になりたい」とも話した。

 その後、和田氏は大発会で恒例になっている札証の鐘を3回鳴らし、参加者とともに札証の活況を祈願した。最後に日本証券業協会北海道地区協会会長の伊藤博公・北洋証券社長が登壇。伊藤氏は、「丑年の相場格言は“つまずき”。躓く場面があっても来年の千里を走る寅年、再来年の飛び跳ねる卯年に繋がっていくのではないかと期待している」と述べて、参加者全員で三本締めを行った。


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