外食チェーンのロイヤルホールディングス(本社・福岡市博多区、東京本部・東京都世田谷区)は、子会社ロイヤルホスト(同・同)やテンコーポレーション(同・同都台東区)が展開しているファミリーレストラン「ロイヤルホスト」、「天丼てんや」などの不採算店舗70店舗を閉店する。新型コロナウイルスの感染拡大防止の緊急事態宣言で外出自粛の動きが強まり、2ブランドの売上高がほぼ半減しているため。(写真は、「ロイヤルホスト平岸店」。※本文とは関係ありません)

 ロイヤルHDの子会社が展開する店舗では、新型コロナウイルスの影響で2月以降はインバウンドが多い空港ターミナル店舗などで売り上げの減少が顕在化、3月以降は国内の感染拡大による外出自粛やイベント中止によりさらに売り上げは減少、4月に入ると緊急事態宣言で減少幅は著しく大きくなった。

「ロイヤルホスト」の既存店売上高を見ると、2月は前年同月比103・9%だったが、3月は同79・7%、4月は同42・1%に激減。「天丼てんや」は2月が同98・2%、3月同79・1%、4月は同58・1%になっている。4月から「ロイヤルホスト」は国内直営217店舗(2020年3月末時点)のうち休業6店舗、土日祝休業14店舗のほか営業時間を短縮。「天丼てんや」も国内直営147店舗(同)のうち休業12店舗、土日祝休業2店舗のほか営業時間の短縮を行っている。

 ロイヤルHDは、設備投資計画の4割を先送りしたほか、グループ全体で賃料減額を賃貸主に継続して依頼しているが、さらに全国の「ロイヤルホスト」、「天丼てんや」など70店舗程度の閉店を行うことにした。

 北海道には「ロイヤルホスト」が札幌市内5店舗、江別市と千歳市に各1店舗の合計7店舗ある。「天丼てんや」は新千歳空港店と札幌アピア店があるが、いずれも休業中。道内の「ロイヤルホスト」はこれまでも不採算店舗を閉店しており、さらに閉店が増える可能性もある。
 なお、ロイヤルHDの2020年6月中間期の予想は、売上高390億円と期初予想の41・3%減、純利益は5000万円の予想から155億円の純損失になる見通し。


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