再建に水差す非情コロナ、ビュッフェレストラン「運河亭」経営破綻

経済総合

 ビュッフェ形式のレストラン「運河亭」を運営していた有限会社アライドフーズ(本社・札幌市東区)が24日までに事業を停止、自己破産申請の準備に入った。同業他社との競争が激しく、売り上げが低迷していたところに新型コロナウイルスによる営業自粛で資金繰りが限界に達し、事業継続を断念した。事後処理は横山尚幸弁護士ほか1人に一任した。負債総額は約6300万円。(写真は、アライドフーズが運営していた「運河亭元町店」)

 アライドフーズは、1990年2月の設立。ニュージーランド産ラム、マトンの現地加工品を輸入販売していたが、2000年8月にビュッフェ形式のレストラン「運河亭元町店」(札幌市東区北24条東21丁目1ー3)をオープンさせレストラン事業に進出。02年12月には2号店「運河亭手稲店」(同市手稲区前田5条10丁目5ー15)、11年4月には3号店の「清田店」(清田区清田2条2丁目5ー1)を出店した。

 焼き肉、寿司を中心に唐揚げ、たこやき、フライドポテトなど和洋中のメニュー豊富なビュッフェレストランで、12年1月期には約6億7000万円の売上高があった。しかし、その後は同業他社との競争やホテルのビュッフェレストランの充実もあって客数が減少、「清田店」はオープン3年足らずで閉店。19年1月期の売上高は約3億8000万円に落ち込んでいた。

 こうした中で新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府がビュッフェ形式の会食自粛を発表。これを受けて「運河亭」は3月6日から31日までの臨時休業に入っていた。店頭には営業再開に向けて準備をしていることも告知されていたが、収入が途絶えたことで資金繰りが限界に達し事業継続を断念した。新型コロナに関連する倒産は道内で4社目になる。

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