大量閉店に転じた「いきなり!ステーキ」、北海道は「釧路店」が対象

経済総合

 急速な出店で全国に店舗網を拡大した「いきなり!ステーキ」が既存店の不振で逆回転を始めた。出店に急ブレーキがかかる一方で全国44店舗の大量閉店を決定、北海道でも「釧路店」(釧路市鳥取大通9丁目9ー19)が対象となり2020年1月13日に閉店する。(写真は、ホームページ上で「閉店のお知らせ」を削除した「いきなり!ステーキ苫小牧店」)

「いきなり!ステーキ」を直営・フランチャイズで運営するペッパーフードサービス(本社・東京都墨田区)は、11月14日に2019年12月期通期予想の変更を発表、15億円の黒字から25億円の赤字に大幅修正した。それに伴い「いきなり!ステーキ」489店舗の44店舗を20年1月13日に閉店することを決めた。

「いきなり!ステーキ」は、2013年12月に立ち食い、量り売りの新業態として東京銀座に1号店を出店したのが始まり。オーダーを受けてから肉をカットするオーダーカットシステムで、その場で炭火によりレアに焼き上げ、肉の美味しさが実感できるためブームに火が付いた。

 北海道の「いきなり!ステーキ」店舗は、16年12月9日にオープンした「新さっぽろカテプリ店」(札幌市厚別区)が1号店。以降、FC店舗と直営店舗を出店し、現在は札幌市に5店舗、函館市と釧路市に各2店舗、旭川市、北見市、帯広市、苫小牧市、千歳市、小樽市に各1店舗の合計15店舗を営業している。

 このうち閉店対象は「釧路店」。同店は18年7月27日に「ザ・ビッグ鳥取大通店」や「ツルハ釧路鳥取店」が集積する敷地内に出店したが、わずか1年半で閉店することになった。釧路では釧路町にある「イオン釧路店」内の店舗が営業を続ける。ペッパーフードサービスでは閉店する44店舗について中途解約による家主への違約金6億6100万円を特別損失に計上する。なお、閉店予定だった「苫小牧店」(苫小牧市明野新町1丁目2ー20)は、ホームページ上で掲載していた「閉店のお知らせ」を12月26日に削除している。

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