旭川商工会議所は、任期満了を迎えた会頭・副会頭などの選任を行い会頭に新谷龍一郎氏(67、新谷建設社長)、副会頭に山下裕久氏(61、旭ダンケ社長)、荒井保明氏(59、荒井建設社長)、原田直彦氏(60、旭川信用金庫理事長)を再任した。選任は11月1日付。(写真は、旭川商工会議所会頭に選任され、挨拶する新谷龍一郎氏)
(写真は、新谷会頭と再任された副会頭3人)
臨時総会は3年任期の役員を新たに選任するために開催された。業務概況の報告や新会員の紹介などが終わった後、役員選任の議事に入った。会頭選考委員会(14人)の山下裕久委員長が「新谷龍一郎氏を推挙する」と発表し出席議員の承認を得た後、新谷会頭が筆頭副会頭に山下氏を指名したのに続いて荒井氏、原田氏、専務理事に松倉敏郎氏(66)の名を挙げた。新谷会頭以下、4氏とも再任だが筆頭副会頭だった松野和彦氏(72、旭薬調剤センター会長)は退任した。
松野氏が『副会頭を退任する』という話は、2ヵ月ほど前から関係者の間で流れていた。10月に発売された地元誌でも、『松野氏の後任に誰が選出されるか』の記事が掲載された。総会では「役員選任」の議題の前に、「定款変更」の提案があり「副会頭4人」を「副会頭4人以下」に変更して了承を得た。「松野氏後任」を選任しないことに合わせた定款の変更だった。ちなみに松野氏の退任は自身の申し出と言われている。
総会後のパーティー席上で新谷会頭は、「会頭職に就き約10年になるが、多くの皆さんに支えられてきた。一昨年に大病を患った時は、これ以上続けることはできないと思ったこともあったが、もう少し体にむち打ち頑張ってみようと考え直した。在任中で最も記憶に残るのは、会頭になって間もなく起こった事務局の不祥事。監督官庁から『善管注意義務』を指摘されたが、以来、会議所運営と会社経営の原理原則は同じだと肝に銘じている」と述べた。
また、今後の運営について、「作成した成長戦略ビジョンの実現のため、多くの皆さんの参画を求め行動を起こして結果を出す。活動が盛んな都市の会議所は事務局が頑張っている。事務局にはさらなるスキルアップを求めたい。これから3年間、職務を遂行できるか体の不安はあるが、これが最後と思い次にバトンタッチできる組織作りに取り組む」と決意を語った。最盛期の会員数は5000を超えていたが、現在は約3700。旭川商工会議所の再興が5期目を迎えた新谷会頭の手腕にかかる。