東国原英夫氏、星﨑尚彦氏、ケント・ギルバード氏揃い踏み「2019北海道ニューフロンティア経営セミナー」

経済総合

(写真は、V字回復の要因を話す星﨑尚彦氏)

 星﨑氏は、早大法学部卒業後に三井物産入社。1997年スイスのビジネススクールに留学しMBAを取得。同年12月に同社を退社し、ブルーノマリジャパンなどの代表取締役を経て2012年にアドバンテッジパートナーズの要請で衣料品販売製造クレッジの再建を手掛けた。13年6月にメガネスーパーの再建を任され、16年に9期ぶりの黒字化を果たした。17年11月、ビジョナリーホールディングス設立に伴い社長に就任した。

 星﨑氏は、「ビジネスは戦い。運をいかに必然に変えるかが重要。勝因と敗因の分析をすることが大切で、中でも勝因を分析すれば逆回転が始まった時の備えに繋がる」と述べた。メガネスーパー社長に就任した時は、「財政の危機、経営戦略の右往左往、組織力の崩壊という状況で売り上げは半減、債務超過だった。最初の社長としての仕事は、店舗のメガネフレームをかき集めて田中貴金属に持って行き、それを溶かして1億円を捻出、社員のボーナスに充てることだった」と振り返った。

 実行したのは、世の中の動きに安易に追従せず、強みを徹底的に深掘りすること。モノ売りからコト売りへ転換、リピート客にフォーカスを当てることなどだった。また、給料以外の経営数値は全社員に開示するようにした。

 競合するメガネ各社とは正反対の動きをすることで差別化した結果、既存店売り上げも回復。3度に及んだ債務超過による上場廃止危機をクリアし、現在は自己資本比率10%以上に回復している。「決定事項の全店への浸透力と実行力は、どこよりも強い組織になった。店舗のポールサインなども自前で改修するなど1人2役も3役もこなすマルチファンクションも徹底している。今後も利益とお客のライフスタイルに応える大義を両輪にしていく。また、北海道では4店舗まで減ったが、今後増やしていきたい」と話した。

(写真は、講演するケント・ギルバード氏)

 最後の講演は、米カリフォルニア州弁護士でタレントのケント・ギルバード氏。テーマは、『だから日本は素晴らしい~世界があこがれるこの国に暮らして~』。ケント氏は、「日本に40年間住んでいるが、日本人、その国民性が最大の魅力だ。2700年で出来上がってきた日本人の精神は世界に類を見ない」と述べた。しかし、「日本人の良いところが外交で悪い結果を招くことがある」と最近の韓国との関係悪化に言及。「韓国では身分制度があったため、一旦謝罪すると次から次に要求するところがある。良い悪いではなくそれが韓国という国。日本人の感覚で外交を進めることはやめた方が良い」と話した。
 また、最近の景気動向を前提に「安倍首相は消費増税をまた延期すると言うだろう。その上で衆参ダブル選をやるのではないか」と予測していた。

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