北海道内で持続可能なスタートアップ企業を育てる仕組みの構築を目指して今年7月に設立されたデジタルガレージ(本社・東京都渋谷区)と北海道新聞社(同・札幌市中央区)の共同出資会社「D2ガレージ」(札幌市白石区)。同社が運営するスタートアップ企業の成長支援(アクセラレーター)プログラム「オープンネットワークラボ北海道(オンラボ北海道)」に採択されたチームの成果発表(デモデイ)が12日、札幌市内で開催された。(写真は、オンラボ北海道第1回発表会で最優秀賞を受賞したGemFutureの豊嶋千奈CEO=右)

 集まった投資家経営者など約200人に向けて5社の代表者が5分間のピッチを行った結果、審査員5人が選ぶ最優秀賞に恋愛のコミュニケーションを、AI(人工知能)活用で解決するサービス『AILL(エイル)』を展開しているGemFuture(東京都千代田区)が選ばれた。また、出席者が選ぶオーディエンス賞には、分散型パーソナルデータストア『MyDee』を開発したCryptoLake(札幌市)が選ばれた。

 D2ガレージが運営する「オンラボ北海道」は、北海道の資産である第1次産業や観光を活かしたスタートアップ企業のほか、テクノロジーを活かして世界に挑戦するスタートアップ企業が対象。初回のオンラボ北海道には、54のスタートアップ企業から応募があり、最終的に6チームを採択した。

 選ばれた6チームは、6月末から週に1度、大学教授や企業経営者とメンタリングを実施。今回のデモデイに参加したのは5社で、自社の事業を短時間で紹介するピッチの訓練を行うため1泊2日の合宿を経て臨んだ。
 5社は、GemFuture、CryptoLakeのほか医療やヘルスケアに関わる情報を大容量記憶が可能なカードに一元化できる『miParu Card』を開発したミルウス(札幌市白石区)、AIによってロードヒーティング制御を行う『AI Road Heating Optimizer』を開発したTIL(東京都千代田区)、不動産オーナーが満室物件と設備、条件を比較できるサービス『満室ナビ』を開発したライトブレイン(札幌市清田区)。

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