「M(負けない)M(真似しない)K(気にしない)がセコマの原点」、北海道経営未来塾公開講座で丸谷智保社長が熱弁

経済総合

 道内の若手経営者を官民で育成する「北海道経営未来塾」の第3期が12日スタートした。この日は、塾生の他にも広く一般の聴講も受け付ける公開講座で、セコマ(本社・札幌市中央区)の丸谷智保社長(63)が「地域重視型経営~地域と共に歩み存続する~」をテーマに約1時間20分講演した。会場となった札幌市中央区のニューオータニイン札幌には約250人が集まり、丸谷社長の話を聴いた。IMG_3950(写真は、講演する丸谷智保社長)

 丸谷社長は、人口の少ない地域に出店した事例として苫前郡初山別村や紋別市上渚滑町、小清水町浜小清水を挙げ、「地域や地元自治体の熱心な出店要請を受け、儲けは出なくても赤字にならなければ良いという判断で出店した。いざ店を出してみると地域には様々な産業や利用できる素材があることがわかった。1つの店から生まれてくる前向きな話がいくつも出てきた」と話した。

 人口3000人以下の道内自治体での出店シェアは全国コンビニと比べて圧倒的だとし、「『とても無理だ』という考えではなく『何とかやれないか』という考えで行動するように社員には言っている。また、『地域おこし』ではなく『地域のこし』の発想で地域資源を活かす地域密着戦略を進めている」と語った。

 働き方改革にも触れ、3年前にパート・アルバイトを集めるための専門部署を設置、働き手のニーズに合わせるマッチングを強化したことを紹介。「3年前は恒常的に1000人の働き手が足りなかったが、働き手に合わせることで徐々にシフトが埋まってきた。24時間営業は3割で、今年の元日は6割の店で休業した。そうすることで人が集まるようになってきた。経営が働き手に合わせていく時代」と強調した。

 最後に丸谷社長は、セコマの根幹をアルファベットで示し、「M=負けない、M=真似しない、K=気にしない(独自で)のMMKこそがセコマの原点」と話したうえで、「これからの経営は存続を第一に考えること。地域に密着して地域資源を有効に活用するサステナビリティこそが方向性だ」と結んでいた。
 

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