北海道エアシステム(HAC)は6月1日、丘珠空港集約と新ロゴマークのお披露目を行う記念セレモニーを丘珠空港出発ロビーで行った。高橋はるみ知事や中田博幸札幌市副市長などが出席、丘珠一拠点化に伴う新生HACの船出を祝った。(写真は新ロゴマークを囲んだ高橋知事=右、西村社長=左、高田大輔氏=中央)
JAL(日本航空)の子会社だった旧HAC時代から社長を務め、新生HACの初代社長の西村公利氏は、「今年度はJALグループから離れ、7月には航空券の予約・発券の新システムを導入し、10月には新たに利尻線も就航するなど新生HACの足元を固める重要な年度。新しいロゴマークに込めた熱い思いを忘れることなくこれからの課題を解決したい」と挨拶した。
高橋知事は、「丘珠集約で道民の利便性は向上する。札幌の医療資源を地方に運び、医師派遣や高度医療の充実など地域医療に役立ち、地方振興、ビジネスの円滑化、観光面の役割も期待できる」と述べた。
中国訪問で欠席した上田文雄市長に代わって出席した中田副市長は、「私は丘珠空港ビルの社長を兼務しているので、『頑張れHAC』と叫ばずにはいられない心境だ。行政と民間が一体となって丘珠空港の活性化プログラムも策定した。このプログラムに沿って道民、市民の足を支えることを期待している」と語った。
新ロゴマークは295点の応募の中から岩見沢市在住のグラフィックデザイナー、高田大輔氏の作品が選ばれた。応募した時点でのカラーはブルーだったが、ブルーを少し加えたグリーンに変更し、北海道の大地や安全・安心の意味を込めたという。
高田氏は、「私は大阪の大学に進学したので、飛行機は友人との出会いを運んでくれるイメージが強い。ロゴマークはHACの文字がひとつで繋がっており、人と人とのつながりをHACが運ぶというコンセプトにした」と紹介していた。機体のロゴマークもこれに変わる。
新生HACを巡り丘珠一拠点化や出資、補助金支出などで紆余曲折があったが、新生HACの船出はそうした波風がなかったような静かなスタートになった。