「まちに未来をインストール」をテーマに先端テクノロジーや斬新なアイデアの社会実験を北海道・札幌市に誘致するイベント「No Maps」(実行委員長・伊藤博之クリプトン・フューチャー・メディア社長)。その一環として、シェアサイクル事業をグローバル展開しているモバイク(中国・北京市)の札幌での実証実験が23日から始まる。モバイクは事業開始15ヵ月で中国、イギリス、イタリア、シンガポールなど150都市に導入されており、日本では札幌が初めての導入地域になる。IMG_7158(写真は、セレモニーで行われた関係者によるデモラン)

 実証実験に先立ち、22日午後4時から札幌市中央区の北3条広場「アカプラ」では、関係者約50人が出席し、セレモニーが行われた。設立2ヵ月目の日本法人モバイク・ジャパンの木嵜基博アクティング・ゼネラルマネジャーは、「札幌はモバイクにフィットした素敵な街。札幌に住んでいる方々や観光客、ビジネスマンに新たな街の側面を見ていただいてもっと札幌の街を好きになっていただく手段になれば嬉しい」と挨拶した。

 続いて、NoMaps実行委員長の伊藤氏が「インバウンドなど観光客は、自転車によって街の中を効率よく移動できる。新しい北海道・札幌の魅力を感じてもらうためにいろんな方に使ってもらいたい」と話した。

 札幌で始まるモバイクのサービスは、JR桑園駅と琴似駅、地下鉄東西線西18丁目と琴似駅までと宮の森エリアの限られた地域。約100台を用意してパートナー企業になったサツドラホールディングス(本社・札幌市北区)、セコマ(同・同市中央区)、石屋製菓(同・同市西区)が店舗の駐車場などを駐輪場として提供する。

 使用する自転車は、モバイクの特注品でオレンジ色が特徴。パンクしないタイヤや、シャフトドライブを使用、ブレーキのケーブルがすべて内蔵された頑丈なつくりで4年間はメンテナンスフリーで使用できるという。
 利用者は専用のアプリをスマートフォンにダウンロードすると自転車がどこにあるかが分かり、スマホでQRコードをスキャンするとロックが解除され、パートナー企業の駐輪場であればどこでも乗り捨てることができる。自転車にはGPSが付いているため不法に乗り捨てられても発見できる。利用料金は8月中が無料で9月から30分50円。 モバイク・ジャパンでは、実証実験を通じて札幌に合ったシェアサービスを構築、国内へ水平展開していく考えだ。

 セレモニーでは、札幌市の町田隆敏副市長やサツドラHDの富山浩樹社長、セコマの赤尾洋昭副社長、石屋製菓の石水創社長などがモバイク関係者と共にテープカット、実際に乗ってPRするデモランも行った。
 札幌では2011年からNPO法人ポロクル(札幌市厚別区)が、シェアサイクル事業を実施している。
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IMG_7172(写真は、モバイク特注の自転車)



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