星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)は、川上郡弟子屈町川湯温泉の「阿寒摩周国立公園川湯温泉まちづくりマスタープラン」に沿った核施設として計画している温泉旅館の名称を「界テシカガ」に決定した。同社が展開する温泉旅館ブランド「界」の北海道展開は、白老郡白老町ポロト湖畔の「界ポロト」に続き2施設目で、2026年の開業を予定している。(画像は、川湯温泉マスタープランのパース)
弟子屈町は、高い透明度を誇る「摩周湖」や日本一のカルデラ湖「屈斜路湖」などがあるエリア。一帯は「阿寒摩周国立公園」で、川湯温泉はその中に位置し、硫黄の臭いが立ち込め、酸性度の高い温泉が湧き出る温泉地。星野リゾートは、2023年2月に公表された、温泉街全体の再開発事業の基礎となる「阿寒摩周国立公園温泉街まちづくりマスタープラン」に参画しており、同社の手掛ける温泉旅館はその中核施設となるもの。
このほど、名称を「界テシカガ」と決定した。カタカナ表記にしたのは、弟子屈の地名を初めて知る人には読みやすさを、良く知っている人には斬新なインパクトを感じ取ってもらうため。弟子屈は、岩盤を表す「テシカ」と上の意味がある「ガ」が、地名の由来となっており、名称を通じて自然の力を感じてもらうことも狙った。客室数は未定。
「界」は現在、北海道の「界ポロト」を含めて全国に22施設がある。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求している。地域の伝統文化、工芸を体験する「ご当地学」、地域の文化に触れる「ご当地部屋」が特徴。2024年4月には宮城県の秋保温泉に「界秋保」、同年秋には、岐阜県・奥飛騨温泉に「界奥飛騨」を開業する予定。