コープさっぽろ(本部・札幌市西区)の関連会社、コープトラベル(本社・同市白石区)は、札幌国際大学観光学部の学生と余市郡仁木町で、ぶどう収穫のボランティア体験ができる日帰りツアーを共同で企画、販売を開始した。ワイン愛好家向けとファミリー向けの2商品で2023年10月に実施、ぶどう収穫時の人手不足など、課題解決にも繋がるツアーになっている。(写真は、コープトラベルと札幌国際大学学生が共同開発したツアー商品の記者発表=2023年8月23日午後、コープさっぽろ本部)

 コープトラベルは、2023年3月29日に実践的な観光人材育成を目的に、観光学部のある札幌国際大学と包括連携協定を締結した。協定の一環として学生目線によるツアー造成を計画、そのフィールドワークとしてコープトラベルが昨年実施した「ぶどう畑でレストラン」の企画で繋がりができたNIKI Hills Winery(仁木町旭台148-1)に学生を派遣。
 学生たちは、ぶどうの新芽を植え付ける作業を体験したり、作業現場で困っていることなどを聞き取ったりした後、コープトラベル関係者によるツアー企画のポイントや顧客の絞り方、Webマーケティングを学び、原価計算や販促チラシの作成などを経て、今回の2商品を企画した。

 ワイン愛好家を対象にした「ワインがもっと楽しくなるボランティアツアー」は、10月9日(月・祝日)に実施。NIKI Hillsでの約70分のぶどう収穫を体験した後にソムリエによるワイン講座、付属レストランでのスペシャルランチを経て、小樽堺町通り商店街で学生がワインに合うスイーツなどを紹介する。旅行代金は1人1万5800円。

 子どもと一緒に家族が楽しめる「ぶどう収穫ボランティアツアー」は、10月7日(土)に実施。3歳から小学生までの子ども含めた家族が対象で、NIKI Hillsでのぶどう収穫体験、ワイン付きランチ(子どもはジュース)の後、小樽に移動して学生が案内する運河グルーズかガラス工芸体験を選べる。バスの車内では、子どもたちがマイクを握ってバスガイドを体験する企画もある。旅行代金は1人大人6800円、子ども3800円。2つのツアーには、学生5人程度がそれぞれ同行する。

 コープトラベルの白川一城代表取締役は、「連携協定の手始めとして、学生目線で地域の困りごとを解決するツアーを企画した。今後はインターンシップや大学内での実店舗の展開も行って、即戦力の観光人材育成に踏み込んでいきたい」と話した。NIKI Hills Winery広報担当の三島早貴氏は、「8haのぶどう畑を5人で管理しており、収穫時は慢性的な人手不足になっている。ボランティアツアーは今回初めての受け入れだが、課題解決に繋がると期待している」と語った。

 NIKI Hills Wineryは、2015年からワイン生産を始め、2019年に宿泊施設やレストランなどがグランドオープン。年間3万本のワインを生産している。NIKI Hills Wineryを展開するNIKI Hillsヴィレッジ、NIKI Hillsファームは、総合広告代理店DACホールディングス(本社・東京都台東区)のグループ会社。
 コープトラベルのホームぺージは、https://coop-travel.jp/sap_bustour/#01



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