札幌すすきのの夏を彩る「すすきの祭り」。55回目となる今年も8月1日から3日まで開催されるが、今回は新たにサンバカーニバルも行われ、すすきのを明るく盛り上げる趣向が加わる。サンバカーニバルの仕掛人はニトリホールディングス(東京本社・東京都北区、札幌本社・札幌市北区)の似鳥昭雄会長(75)。似鳥会長は以前からすすきのにちなんだ歌をCDにするなどすすきのの賑わいに積極的に協力してきた。すすきの祭り恒例の花魁道中とサンバのリズムで、すすきの祭りはどう変わるだろうか。(写真は、駅前通と月寒通が交差するすすきの交差点)

 ニトリHDは、「ニトリ北海道応援基金」を通じて9月に石狩市の石狩湾新港で行われる花火大会に4年前から協賛してきた。2018年は胆振東部地震で中止となったが、例年は同基金が5000万円ほどを拠出して運営に協力してきた。
 最初は規模もそれほど大きくなかったが、毎年打ち上げる花火も多くなり観客も増加の一途。警備の問題も表面化してきたため今年から協賛を取り止めることにした。

 代わって、ニトリHDが協賛するのがすすきの祭り。似鳥会長はかつて花魁道中の旦那役を引き受けたことがある。その時は雨が降ったこともあって賑やかさという点でいまいちだったことから、浅草のようなサンバカーニバルですすきの祭りを盛り上げようと祭りの主催者であるすすきの観光協会に提案。その結果、「すすきのサンバカーニバル」が実現することになった。今年は道民がブラジルに集団移住してから100周年にあたることもサンバを祭りに加えるきっかけになった。

 祭り初日の1日は、大迫力の太鼓セッション「連合太鼓」と恒例の「花魁道中」、2日目に「サンバ」が登場し道内外の優秀チームが競演する「YOSAKOIソーラン」踊りも繰り広げられる。3日目の最終日には「連合神輿」が大終結、勇壮な宮入り後にサンバチームとコラボして会場を練り歩く。サンバカーニバルには、浅草のチームを約300人招待するほか地元のチームも集まり総勢で数百人規模になりそう。

「花魁道中」、「太鼓」、「神輿」、「サンバ」、「YOSAKOI」と今年の夏のすすきのは、ごった煮の賑やかさが街中を包みそうだ。なお、サンバカーニバルは来年以降も継続して開催される見通し。


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