胆振東部地震で開幕が遅れていた「さっぽろオータムフェスト2018」が、15日(土)午前10時に開幕した。予定より8日遅れたほか1日の営業時間を短縮、自家発電機で電力を賄うなどして節電にも協力しての開催となった。(写真は、15日午前10時から始まった「さっぽろオータムフェスト2018」)
オープニングセレモニーは実施せず、札幌市や札幌観光協会でつくる実行委員会のメンバーらが開店前に約300店を回って声をかけた。ビールメーカーの担当者も一軒一軒回って状況を聞くなどした。
開店前になると、様々な店から魚介類や肉などを焼く香りが立ち込め、それに引き寄せられるように開店を待ち侘びた人たちが行列を作り始めた。大通西7丁目の「ほっかいどうベーカリーマルシェ」は、人気のおかめやの食パンの他、道内選りすぐりのパンが選べるため朝一番から多くの人が行列を作った。
また、旬の魚介類を使った料理や道産小麦に拘るラーメン店20店のコーナー、ワイン、日本酒、チーズなど北海道各地の食が大通公園を例年のように埋め尽くした。
「オータムフェスト」が始まったのは、2008年。札幌市には規模の大きい秋のイベントがなかったため、大通公園を利用することで観光を活気づけようと始まったのがきっかけ。初年度は72万人の来場者だったが、会期の延長や会場を増やすなどして200万人を超える来場者で賑わう秋の一大イベントになっている。経済波及効果も400億円を超えるまでになっている。
ただこの時期は、台風や豪雨が北海道を襲うことが多く、オータムフェストが復興のシンボルとして開催されることも過去にあった。今回も胆振東部地震の影響が続く中での開催となる。
会期は30日(日)までで、会場は大通公園1丁目、4~8丁目、10丁目、11丁目。平日の営業時間は正午から午後7時半、土日祝日は午前10時から午後8時半。創成川公園狸二条広場と北3条広場「アカプラ」も特別会場になっている。
(写真は、大通西7丁目の「ほっかいどうベーカリーマルシェ」)
(写真は、自家発電機。会場には23台が稼働している)