北海道ゴルフ観光協会と中国・上海市ゴルフ協会は9日、札幌グランドホテルでゴルフを通じた交流を深める目的で友好提携を調印、それを記念した「北海道・上海ゴルフ観光フォーラム」を開催した。この日は上海市から同協会幹部やゴルフ場オーナーなど12人が来道、道内参加者含め約150人が揃った。フォーラムでは北海道と上海市のゴルフ事情や魅力などが報告され、相互交流を図っていくことを確認した。北海道のゴルフ場を観光資源と位置づけ、東日本大震災で入り込みが落ちている中国人観光客の底上げを狙う。(写真は講演する上海市ゴルフ協会の王錦培氏)
 
 北海道ゴルフ観光協会は昨年設立され、会長にはヤマイチエンタープライズ代表取締役の高橋成司氏が就任。北海道に海外からゴルフ客を呼び込み、観光振興を図るとともにゴルフを通じた交流の輪を広げていくことを目的にしている。
 
 道内のゴルフ場は、これまで国内客しかターゲットにしておらずゴルフ人口の減少や景気減速の影響を受け、利用者が減少。このため、安値競争→サービス低下→さらに利用者減と悪循環に陥っていた。
 
 同協会は、ゴルフ場を観光資源と位置づけ、観光業界や行政などと連携を強化、インバウンド(外国人観光客)の増加により道内ゴルフ場の活性化を進めていくとともに世界共通のルールに基づくゴルフによって諸外国との相互理解を図っていくことにしている。
 
 フォーラムでは上海市ゴルフ協会常務副主席兼秘書長の王錦培氏が「中国のゴルフ事情と北海道との交流について」と題して講演。
 
 王氏は、「中国にはチベット以外の行政区に500以上のコースがある。最も発達しているのは広東と北京、上海。上海には19のコースがあり20万人以上のゴルフ人口を抱える。1日当たりの各コースの平均利用者は平日が80人、祝祭日は200人、料金はメンバー280~380元、ビジターは平日800元、祝祭日は1280元」と紹介。そのうえで、北海道は上海からの飛行時間が3時間と近く、北海道の食習慣は上海と似てあっさり味であること、北海道には山岳・林間・海沿いとバラエティに富んだコースが多いことなど「北海道と上海のゴルフ場関係者や経営者、観光客同士の交流促進は大変意義がある」とした。
 
 フォーラムでは、北海道ゴルフ観光協会代表幹事の高橋尚子氏が「世界のゴルフツーリズ
ムから見る北海道ゴルフ観光の可能性」、同協会副会長で北海道チャイナワーク社長の張相律氏が「北海道ゴルフ観光の魅力」についてそれぞれ講演した。
 
 その後、北海道ゴルフ観光協会と上海市ゴルフ協会の友好提携の調印式を行い、両協会が相互の交流を深めていくことを確認しあった。


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