「フォーエバー21」の日本法人が25日、同社のホームページで10月末に札幌大通店を含む国内14店舗を閉店し、オンラインストアも閉鎖すると発表した。日本からは完全撤退することになる。
(写真は、「フォーエバー21」の札幌大通店)
「フォーエバー21」は、最新トレンドをリーズナブルかつタイムリーに提供するロサンゼルス発のファストファッションブランドで、2009年春に「原宿店」がオープンし、日本に初上陸。北海道では、国内20店舗目として「札幌大通店」(札幌市中央区南2条西3丁目)が2016年に初出店した。
出店場所となった「札幌ゼロゲート」は、札幌信用金庫本店(現北海道信用金庫本店)ビルと繋がった4階建ての共同ビルで2016年2月に開業。「フォーエバー21」は、地下2階、地上1~3階までの4フロアをまるごと使用し、同時オープンした。地下2階は札幌地下街「ポールタウン」と段差のないバリアフリー接続されており、車椅子などの利便性も高く、また、札幌パルコ南側に隣接し駅前通に面していることから、新たなファッションスポットとして開店当時は注目を集めていた。
2017年には全国22店舗まで増えたが、同年に原宿店を閉めてからは閉店が相次ぎ、現在は札幌をはじめ新宿や渋谷など14店舗となっていた。
アメリカ本社が破産法の適用申請の準備を進めていると報じられるなど、今月に入り厳しい経営状況も一部のメディアで伝えられていた。札幌大通店は駅前通りのファッションスポットの一つであったことや、大通においてスペイン発のZARA、スウェーデン発のH&Mとともにファストファッションを牽引してきたブランドなだけに、周辺の影響は少なくない。
閉店の10月末日までは、14店舗とオンラインストアで最終セールを実施するという。