IT企業経営者、入澤拓也氏が札幌市長選に出馬表明、「民間の力、テクノロジーの力で経済を大きくして、あしたに安心を」

札幌市政

 札幌のIT企業、エコモットの入澤拓也代表取締役(46)は、2026年6月29日、2027年4月に行われる札幌市長選挙に出馬すると発表した。民間企業経営20年の経験とデジタルの知見を生かして、行政のコスト削減や除雪体制の整備、製造業誘致などを行い、子育てしやすい環境を整備するとともに、高齢者の暮らしを守る施策を進めたいとした。スローガンとして、『経済を大きく、あしたに安心を。』を示した。(写真は、2027年4月の札幌市長選への出馬を表明する入澤拓也氏)

 入澤氏は、1981年1月札幌市生まれ。平岸高校卒業後に米国留学を経て2002年6月クリプトン・フューチャー・メディア入社、2007年2月エコモット設立。2010年3月小樽商科大学大学院修了MBA取得。同社は、2017年8月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場、2018年に東京証券取引所マザーズ(現グロース)上場。2019年5月から北海道IT推進協会会長を務める。

 出馬発表の会場となった札幌パークホテルではIT企業経営者など約100人が見守る中、入澤氏は、市長選に出馬する経緯や行政の進め方について話した。出馬経緯については、「以前から市長になりたいという気持ちを仲間内には伝えていたが、年齢的に今が一番だと考えたことと、会社設立20年の節目ということもあって、今年初めから本当に出馬する方向で検討してきた」と述べた。

 入澤氏は、札幌市のCDO(最高デジタル責任者)補佐官や雪対策審議会委員など、秋元克広市政に深く関わってきた。秋元市長について「敬意を持っている。とりわけコロナ禍の鬼気迫る対応を市の職員から聞いて、有事対応の素晴らしさを知っている。基本的に秋元市政の政策路線を引き継ぎ、その中に民間の力、テクノロジーを加えていきたい」とした。市関連の役職は、2026年6月末で退任する。

 強調したのは、子どもたちの未来と高齢者の暮らしを守ること。自身3人の子どもを育てた経験から、中学校の給食無償化、体験格差をなくす月1万円の支給の習い事バウチャー、なくなりつつあるスキー遠足の復活など、出産から大学卒業までの切れ目のない支援で、出生率上昇にも取り組む考えを示した。

 市民所得向上には製造業誘致が不可欠として、ペロブスカイト太陽電池や宇宙産業、半導体など新しい製造業の工場誘致を、国内外にトップセールスで進めるとした。AIによって職を失う人たちの受け皿としても、製造業誘致は不可欠と述べた。
 除雪に関しては、ロードヒーティングの遠隔監視ビジネスを手掛けている経験から、「雪を相手に20年間商売をしてきた。AI、IoTセンサーを使えば、的確な出動態勢を取ることができる。ドライブレコーダーを使った積雪量の判断など、行政とIT技術の壁を超える除雪の効率化を進めたい」と語った。

 入澤氏は、エコモット代表取締役を2026年11月に退任、株主として関与は続けるが、再び経営にはタッチしないと退路を断つことも示した。市長就任後は、市長報酬50%削減も約束した。自身の好きな言葉として、柔道家の山下泰裕氏が語った『一人ではなにもできない。しかし、一人が動かなかったら何も始まらない』を掲げ、市民、市役所職、仲間と共に明るい未来をつくっていきたいと訴えた。

 2027年4月の札幌市長選出馬表明の一番乗りになったことについて、「知名度がなく、これからSNSなどで政策を知ってもらうには時間がかかる」とこの時期になった理由を示した上で、「これまでも自民党の市議、国会議員の方々と懇意にしてきた。推薦をいただけるように努力したい」と述べた。決意表明は約25分間、その後の質疑応答を含めると40分間の会見だった。

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