「味の時計台」鴨田誓一社長の「リトルスプーンのカレーが食べたい」がきっかけで復活する「リトルスプーン」

経済総合

 札幌ラーメン「味の時計台」を展開している時計台観光(本社・札幌市中央区)が、20年ほど前に札幌のカレー店として一世を風靡した「リトルスプーン」の店舗展開を始める。復活1号店は「北大病院前店」(同市北区北14条西4丁目1-13)、オープンは2026年7月10日の予定。(写真は、「リトルスプーン」復活1号店となる「北大病院前店」の出店場所)

「リトルスプーン」は、地元の「みよしの」や道外の「CoCo壱番屋」などがひしめき合う北海道のカレーチェーン市場で、1999年の初出店以降、一大旋風を巻き起こして急成長したカレーブランド。 “道民が好きな味のルゥカレー”をコンセプトに、玉ねぎをたっぷり使った独特のとろみと、甘みと辛さの調和が特長で、札幌はもとより道内各地、道外、海外(上海に1店舗)にも進出し、最盛期には、60店舗以上を展開するほどだった。

 しかし、2007年に創業企業のオーヴが「リトルスプーン」をコンバージョンに譲渡したものの、食材価格高騰や競争激化で資金繰りが悪化、2009年に同社は自己破産。別企業が店舗運営を引き継いだが軌道に乗らず、2012年までに全店舗が閉店した。その後、エムフローズン(本社・札幌市東区)が、レシピを含めて商標などを承継。同社は現在、コープさっぽろの「宅配トドック」向けや業務用として販売しているものの、リアル店舗の展開は行っていなかった。

 そんな中、時計台観光の鴨田誓一社長が「リトルスプーン」を知ることになる。時計台観光の役員が語る。「かつて札幌で愛された味を紹介するテレビ番組かYouTubeを観た鴨田社長が、『リトルスプーン』のカレーが食べてみたいと言い出したことがきっかけでした。たどり着いた先がエムフローズンでした」。

 エムフローズンからルゥを取り寄せて「リトルスプーン」を口にした鴨田社長は確信した。「これは札幌市民に受け入れられる」。その後、時計台観光とエムフローズンは業務提携を締結、エムフローズンからルゥの提供を受けて、時計台観光が2026年7月から店舗展開を開始することになった。

「味の時計台」は、閉店の危機にあった2020年10月、関東で横浜家系ラーメン「魂心家」などを展開するトイダック(本社・神奈川県大和市)の鴨田社長が事業承継を決断し、存続させた経緯がある。今回の「リトルスプーン」復活にも「札幌で親しまれた味を残したい」という鴨田社長の想いが込められている。

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