セイコーマート(本社・札幌市)と酪農学園大学(江別市)は北海道産の牛乳、乳製品を使った創作スイーツのコラボ販売を7日から始める。酪農大が全国の高校生からアイデアを募集し優秀作品を決定、道内の工場で生産し期間限定でセイコーマートがグループのコンビニを含めて道内1150店で販売する。今年で8回目の取り組みだが、「この商品を楽しみにしているファンも増えてきた。今年は昨年の26万個以上を販売、牛乳の消費拡大に繋がることを期待している」(セイコーマート)と語っている。(写真左は会見後に握手する酪農学園大干場信司学長=右とセイコーマートの江村拓次長。写真右は酪農大の学生が紹介する受賞作品=左から「チーズとオレンジのふわふわムース」、「奇跡のモーロール」、「牧場さくさくミルクプリン」=いずれも2013年10月4日午前、酪農学園大で)
セイコーマートと酪農大がこの取り組みを始めたのは7年前。「当時は牛乳消費の低迷で牛乳を廃棄することもあった。酪農を標榜する大学として消費拡大に繋がる運動をしようとセイコーマートと共同で始めた」(干場信司学長)
酪農大が全国の普通高校や農業高校などに牛乳、乳製品を使った創作スイーツのレシピ募集を告知。集まったレシピの中から書類審査、実演審査を経て受賞作品を決める。審査のポイントは北海道産牛乳、乳製品を使って美味しいことやバランス、形状など見た目も美味しそうなこと、手ごろな価格で原料調達が容易なこと、さらに工場の大量生産が可能なことなど。
今年は223件のレシピが集まり、学長賞として宮城県立農業高校3年の大友美紗さん、遠藤恵さん、亀井来実さんによる『奇跡のモーロール』、農食環境学群長賞に北海道の三笠市立高校2年畠山慎一さんの『チーズとオレンジのふわふわムース』、宮城県立農業高校1年の櫻井愛花さん、遠藤玲美さん、齋藤春菜さん、佐藤舞さんによる『牧場さくさくミルクプリン』の2作品が選ばれた。
いずれも作品にも豊富町にあるセイコーマートグループ豊富牛乳公社の牛乳や生クリームなどを使っている。受賞8作品は道内の札幌パリ、シェフグランノール、デザートランドのスイーツ製造工場が生産し7日から11月4日までセイコーマート道内1053店、北海道スパー80店、函館地区にあるハセガワストア14店、根室にあるタイエー3店で販売する。価格は130円(税込)から280円(同)。
初回の2006年に始めた際に商品化したのは2作品で販売数量は1万8000個だったが、昨年は7作品、26万個を販売した実績がある。「毎年このスイーツを楽しみにしているお客もいる。牛乳消費拡大に繋がることを期待している」(セイコーマートマーケティング企画部広報室江村拓次長)としている。
学長賞、農食環境学群長賞のほかに佳作に選ばれて商品化される作品は次の通り。
▽『じゃが~・ショコラ』(私立とわの森三愛学園高校3年山部麻弥さん、木村真莉亜さん、小池亘さん)
▽牧場しらたモ~ち(北海道立斜里高校3年高橋くるみさん)
▽ホワイトチョコのモーモーケーキ(市立三笠高校2年淺沼寛生さん)
▽チーズクラウド(北海道立池田高校2年森崎楓さん、小峰光希さん、山口優華さん)
▽ヨーグルトティラミス(私立静岡女子高校2年大長真奈絵さん)
ホワイトチョコのモーモーケーキは焼き菓子で賞味期限が長く取れるため茨城県と埼玉県のセイコーマートでも販売する。なお、学長賞に選ばれた高校生グループには図書カード5万円分、農食環境学群長賞には3万円分、佳作には1万円分がそれぞれ贈呈された。