北海道に初出店したOICグループ(本社・川崎市幸区)の「ロピア屯田店」(札幌市北区)。低価格と新鮮さを訴求する食のテーマパークの参入とあって、近隣の既存スーパーマーケットは、臨戦態勢を取る。「ロピア」がオープンした2024年11月23日の前後を狙い、近隣スーパーの新聞折込チラシには、目白押しの対抗策が並んだ。(写真は、「ロピア屯田店」の屋上看板)
ラルズ(本社・札幌市中央区)は、「号外」と銘打った11月23日から25日までの限定チラシでアピール。「ロピア屯田店」に近い、「ビッグハウス太平店」、「スーパーアークスノース」、「ビッグハウス花川店」、「ラルズマート花川南店」の4店舗限定で、ノルウェー産生アトランティックサーモン刺身用を目玉対抗策とした。ラルズの価格は、100g当たり230円(税別)。「ロピア」は100g当たり250円(同)。また、国内産若鶏モモ肉は、ラルズが100g当たり58円(同)、「ロピア」は特大パックで100g当たり59円(同)。目玉商品は、いずれもラルズに軍配が上がる。さらにラルズはこの期間、ポイント10倍を実施する。
ラルズの徹底抗戦がうかがえるが、他のスーパーも負けてはいない。「ロピア」の向かいにある「北海市場屯田店」(モリワキ=本社・札幌市西区が展開)は、「総力祭」を11月23日と24日に実施した。国内産若鶏ムネ肉は、100g当たり58円(税別)など対抗策を打ち出した。ホクレン商事(本社・札幌市北区)は、「ロピア」に近い「ホクレンショップFoodFarm屯田8条店」など5店舗で11月22日、23日に「大感謝祭」を実施、EZOポイントも1回の買い上げ2500円以上で5倍付与する特典を付けた。スーパーエース(同・札幌市東区)は、「屯田店」で11月23日から26日まで「目玉品大放出セール」を実施、ラビカカードのチャージアップデーとして、3000円以上チャージで、残高2%還元を行っている。
コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、近隣の「とんでん店」を含めた多くの店舗で、11月21日から24日まで、「歳末準備」をアピールするチラシを折り込んだ。トライアルカンパニー(本社・福岡市東区)は、11月20日から22日まで、近隣の「屯田店」のほか3店舗の企画をアピールするチラシを折り込んだ。チラシのキャッチコピーには、《20年以上前から、『税込価格』で『分かりやすい安さ』で家計を応援しています。》と謳い、税込みの安さをあらためて強調した。
また、ドン・キホーテ(本社・東京都目黒区)は、11月22日から29日まで、「篠路店」で「エキサイティングFood祭」を実施、生鮮各部門で「肉の祭典」、「新鮮青果祭り」、「海の幸漁波祭」を行っている。ドンキは、ブラックフライデーと驚安価格のワクワクするお買い得品を豊富に用意していることをアピールしている。
スーパー各社は、これから12月という1年で最大の書き入れ時を迎える。「ロピア」参入によって、各社は、対抗策を間断なく打ち出すとみられ、師走の屯田地区は、かつてなく盛り上がりそうだ。