「イトーヨーカドー屯田店」(札幌市北区屯田8条3丁目5-1)が、2024年7月28日に閉店して1ヵ月、同年8月29日にOICグループ(本社・川崎市幸区)の新しい商業施設「CiiNACiiNA(シーナシーナ)屯田」が、先行オープンした。本丸の「ロピア」は、11月オープンで、その露払い役となるテナント23店舗のみの営業。助走期間3ヵ月、期待感を維持できるかが課題だ。(写真は、2024年8月29日に先行オープンした「CiiNACiiNA屯田」)
(写真は、メッセージボード)
「イトーヨーカドー屯田店」の閉店以降、屋上看板の取り外しや什器、冷凍・冷蔵機器類の搬出など、日中は、店内の灯りが消えることなく原状復帰作業が続けられた。その作業に入れ替わって、「CiiNACiiNA屯田」のプレオープンに向けた整備が行われ、この日、1ヵ月ぶりに施設の扉が開いた。
入ってみると、1階も2階も目立つのは、巨大な空間。1階のヨーカドー食品売り場には「ロピア」の出店に向けて、パーテーションが設けられている。耳を澄ましても、内部で造作工事をしている状況はうかがえなかった。「もりもと」のほかフードコートでは、ヨーカドー系の「ポッポ」以外の、従来からのテナントが、営業を開始していた。衣料品を販売していた、2階の空きスペースはさらに広い。入っているテナントは10店舗で、多くが外縁に店舗を構えているため、広さが余計に際立っていた。
先行オープンしたものの、「ロピア」を想起させるテナントは入っていないが、3ヵ月という長い助走期間に期待感を高めていく工夫も、ところどころに見える。その一つが、「ロピア」や「CiiNACiiNA」に向けたメッセージを募っている点。ヨーカドーが、お客に募ったお別れメッセージと正反対のお祝いメッセージとも言えるもの。しかも、その1枚1枚のサイズが大きい。そんな点にも「ロピア」のらしさが現れている。ともあれ、先行オープンにロピアカラーを期待したお客にとって、空振り感がある。3ヵ月の長い助走期間に、「ロピア」への期待感をどう高めていくかが課題と言えそうだ。