札幌の今、解体ノート2024年版⑦厚別区大谷地東1丁目旧「マルハン厚別店」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。 札幌の今を記録する『札幌の今、解体 ノート』の2024年7回目は、厚別区大谷地東1丁目の旧「マルハン厚別店」。(写真は、解体工事が始まっている旧「マルハン厚別店」)
(旧「マルハン厚別店」近くにある「釣橋」)

 国道12号が道央道の高架をくぐり、左へ大きくカーブして札幌徳洲会病院を過ぎた辺りに建っているのが、旧「マルハン厚別店」。2004年8月26日にオープンしたこのパチンコ店は、パチンコ440台、スロット120台の大型店だった。細長い敷地の奥には、3階建ての立体駐車場もある。多くの利用客で賑わったこの店も、客数減少は避けられず、2024年3月24日、20年間にわたる営業を終えた。

 閉店以降も、看板や店舗装飾はそのまま残っていたが、閉店から2ヵ月が経って解体工事が始まった。既に内部の造作撤去が始まり、店舗外壁に足場も組み立てられている。解体工事の発注者は、マルハン(京都本社・京都市上京区、東京本社・東京都千代田区)、元請業者はマルハン店舗の解体工事を手掛けているイーシーセンター(本社・静岡県富士市)、施工業者は丸井・増井工務店(同・札幌市東区)。工期は、2024年6月3日から同年8月31日までとなっている。

 敷地面積は約3000坪(9963㎡=2988坪)で個人所有の一筆の土地。解体後の跡地利用が関心を呼びそう。解体現場の近くには、水量が少ない二里川が流れている。川幅も3mほどだが、「釣橋」の標識が立っている。「釣橋」は吊り橋と同義のようだが、かつて実際に近くに吊り橋があったという。その名残が現在も生きている。

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