三樹会泌尿器科病院、移転新築工事がストップ

社会・文化

 社会医療法人三樹会(札幌市白石区東札幌2条3丁目6—10)が運営する、三樹会泌尿器科病院の移転新築工事が中断している。今年1月頃から工事がストップ、建設現場は静寂に包まれている。工事再開のめどは、現在のところ立っていない。(写真は、移転新築工事がストップしている三樹会泌尿器科病院の新病棟=右。左は現在の同病院)

 三樹会泌尿器科病院は、現在の病院がある場所から米里・行啓通を挟んだ向かい側の東札幌2条4丁目6-1に病院を移転するため、一昨年6月から新築工事を開始した。敷地面積約690坪(2279・90㎡)のうち、建築面積として約501坪(1654・45㎡)を使い、地上5階建ての建物を1棟建設することになっている。延べ床面積は約2142坪(7070・12㎡)、建物の高さは23・108m。建築主は、社会医療法人三樹会、設計、監理はサン設計事務所(札幌市東区)、施工は大和ハウス工業(本社・大阪市北区)北海道支社(札幌市東区)。

 建築計画のお知らせ看板が、この地に掲げられた2021年2月には、監理事業者は未定だったが、実際に工事が始まった段階で、監理事業者は、設計事業者と同じサン設計事務所になった。

 建設は順調に進んでいたが、今年になって中断。工事がストップした要因は、現在のところ分かってないが、関係者の話を総合すると、建物の構造計算が不適切だったようだ。しかし、ビューローベリタスジャパンは、この建築計画が建築基準法などに適合していることを示す確認済証を交付しており、構造上の問題が起きることは通常あり得ない。

 ただ、実際にストップしていることは事実。「工事が何ヵ月もストップしたままということは、納期の問題もあってあり得ないこと。重大な問題が、発生しているとみるのが妥当ではないか」と建設関係者は言う。三樹会泌尿器科病院は、「原因を含めて関係者と調査中で、今後どうするかについても検討している」と話す。

 当初は、2023年夏の移転を予定していたが、同病院は2024年に延期することをホームページ上で示しているが、理由については触れていない。事業期間を示す現地の標識は、「令和3年6月14日から令和6年1月31日まで」となっているが、「令和6年」の「6」は後から書き換えられたような不自然な大きさとなっている。

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