札幌証券取引所は、同市場に上場している企業の中から地域経済への貢献や道内の資本市場育成に尽力した企業に贈る「年間功労賞」を制定、21日にクワザワと北の達人コーポレーションの2社に贈呈式を行った。札証にはこれまで表彰制度がなかったが、地域経済の核として同市場の発信力を高めようと今年から新たに設けた。(写真は、年間功労賞を受賞したクワザワの桑澤嘉英社長=左と北の達人コーポレーションの木下勝寿社長=右。中央は札証の小池善明理事長)
「年間功労賞」は、札証上場企業の中から、企業業績や札証のIR活動などを通じて資本市場の育成に尽力した企業の中から選ばれるもので、第1回は札証単独上場で建設資材卸のクワザワとアンビシャス市場でインターネットによる健康食品販売の北の達人コーポレーションの2社が受賞した。
21日午前に札証で贈呈式が行われ、小池善明理事長がクワザワの桑澤嘉英社長、北の達人コーポレーションの木下勝寿社長にそれぞれ記念の盾を手渡した。
桑澤社長は、「祖父が創業して今年で80年、札証に上場して40年になる。上場3年後には父が急逝して倒産の危機を瀕したこともあるが、歯を食いしばって事業に邁進してきた。地域社会の生活向上に貢献することとお客様の信頼を得ることを念頭に事業を行ってきたが、今後もこの2つを大方針に事業を展開し株主にもお返ししていきたい」と語った。
また、木下社長は、「昨年5月に上場したばかりで、市場ではまだ赤ちゃん。今回の賞は新人賞と受け止めたい。インターネットを利用した企業なので成長期待が大きいが、私は成長性よりも安定性を重視しブームに左右されない経営を目指している。株価は高すぎず低すぎず適切に評価していただき、納税を通じて北海道の発展に貢献していきたい」と述べていた。