マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の47回目は、中央区南3条西3丁目の旧「札幌スポーツ館本店」。(写真は、解体工事が始まった旧「札幌スポーツ館本店」)
南3条通と西3丁目通の角地にある札幌スポーツ館本店は、1982年3月にオープンした地下1階、地上8階建て、延べ床面積は約841坪(2776㎡)。スポーツハウス(本社・札幌市中央区)が展開する札幌スポーツ館の旗艦店だった。地下1階から5階までが売り場で、それより上の階は事務所などに利用されていた。
オープンから40年目の今年、この本店は10月30日で営業を終了、南2条西4丁目の商業施設ピヴォ4階に本店を移転して、11月10日から営業を再開している。
土地建物は、2021年8月に土地・建物コンサルタントの地仙(本社・愛知県豊橋市)が取得、その2ヵ月後の10月に京阪電鉄不動産(同・大阪市中央区)が取得した。解体工事は、11月19日から始まり、2023年6月30日で終了する。解体工事の注文者は京阪電鉄不動産、解体は本間解体工業(本社・札幌市西区)が行っている。
京阪電鉄不動産は、札幌中心部でビルのスクラップ&ビルドを積極的に手掛けている。旧宮本ビル(南2西1)を解体して跡地にホテルを建設、「ビスポークホテル札幌」に一棟貸し。リバティータワービル(南3西2)も解体して現在、ホテルを建設中。旧札幌スポーツ館本店跡は、どう生まれ変わるのだろうか。