「まるごと根室」の愛称で活動するねむろ水産物普及推進協議会(会長・石垣雅敏根室市長)主催の「まるごと根室直送市」が、9月22日から同24日の3日間、旧北海道庁赤れんが庁舎前庭で開催された。コロナ禍が続いた2年間も感染対策を徹底してリアル開催してきており、今回が13回目。(写真は、「まるごと根室直送市」の会場風景)
「まるごと根室直送市」は、水産品をはじめとする根室特産品の消費拡大が目的。13年間、毎年この時期に赤れんが庁舎前庭で開催してきた秋のおなじみの催しのため、心待ちにしているリピーターも多く、例年4000人以上が来場するほどの人気がある。今回は企業や漁協など12のブースが設けられ、取り扱った商品は260種類以上にも上った。
目立っていたのが根室の看板水産品と言える花咲ガニや北海シマエビ。北海シマエビは、別海町野付湾での水揚げが有名だが、根室も古くから地元特産の海の幸として定着している。この他、タコやホタテ、魚の開きや一夜干し、コンブや鮭トバといった乾物、生珍味、歯舞昆布しょうゆが販売された。また、根室の名物お菓子オランダせんべい、木工クラフト品の魚箱風ティッシュケースといった商品も店頭に並んだ。根室の地酒「北の勝」は、普段なら現地でなければお目にかかれないようなさまざまな銘柄が売られていた。
もっとも、根室のシンボルとも言えるサンマは、漁獲量が減っている上、旬の時期よりも早い9月のイベントのため、少量の販売にとどまった。また昨年、一昨年同様、会場での飲食提供は今回も行わなかった。このイベントでサンマを焼く匂いが戻ってくるのは、もう少し先になりそうだ。
(写真は、会場で販売された花咲ガニや北海シマエビ)