北海道各地には、多くのスーパーやホームセンター、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどがあるが、そこだけにしかないという変わり種の店舗もある。各地の「変わり種店舗」を取り上げる第1回目。(写真は、「黒いセブンーイレブン」の「白老本町店」)
星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)が白老郡白老町のポロト湖畔にオープンさせた温泉旅館「界ポロト」。2020年7月に開業した国の民族共生象徴空間「ウポポイ」に近接しており、観光産業の底上げに期待がかかる。アイヌ文化伝承の地として集積度が一段と向上した白老町には、コンビニの「セブン―イレブン」が3店舗ある。そのうちの一店舗、「白老本町店」(本町1-9-31)が写真の「黒いセブンーイレブン」。
「セブンーイレブン」と言えば、店のカラーはオレンジと緑と赤。この3色は朝焼けのオレンジ、夕焼けのレッド、オアシスのグリーンを表現し、朝から夜までお客のオアシスでありたいという思いが込められている。この3色のコーポレートカラーは、2017年3月に特許庁の『色彩のみからなる商標』の日本での登録第1号として認められている。
ところが、白老町本町の「セブン―イレブン」は、黒と白のツートーン。さらに壁は茶色で屋根はネイビーといった独特の配色。ポールサインの酒、たばこ、銀行ATMの表示も黒地に白抜きの文字という徹底ぶり。「黒いセブンーイレブン」になったのは数年前のリニューアル時。ウポポイ開業に合わせて、景観に配慮してのこと。ちなみにこの店舗の向かいにある「ツルハドラッグ白老店」(栄町2丁目1-7)は通常のカラーを使っているから、「セブンーイレブン」が自主的に行った配色のようだ。「黒いセブンーイレブン」は景観配慮を目的に全国に十数店舗あり、北海道にも数店舗あるという。違和感が新鮮な気分を吹き込んでくれる。ちなみに店舗内にあるロゴマークは、3色のコーポレートカラーとなっている。