北方ジャーナル12月号発売! 今月のトップは、「道立高等看護学院パワハラ 告発1年で道が謝罪」

マスコミ

「北方ジャーナル」2021年12月号が15日、店頭に並んだ。今月のトップは、これまで報じてきた北海道高等看護学院問題での新展開、「告発1年で道が謝罪」だ。この秋、これまで江差校などで疑われていたパワーハラスメントの数々が初めて事実と認められた。決意の告発から1年以上が過ぎて得られたのは、被害者にとっては当然の結論だった。否、それでもなおすべての事実が解明されたとは言い難く、被害の救済に到ってはようやく緒についたばかり。すでにその道を諦めてしまった若者は1人や2人ではなく、失われた時間は取り返しようもない。(画像は、北方ジャーナル12月号の表紙)

 道内最大マスコミ、北海道新聞の内部危機を追った報道第5弾にも注目だ。新人記者逮捕事件から4カ月が過ぎ、道新労組がこの問題で初めて本誌の取材に応じた。事件翌月の7月半ばにその任に着いた中央執行委員長の安藤健さん(48)は、まさに〝最初の仕事〟として逮捕問題と向き合うことになった。これまでの道新の対応については「報道機関として説明責任を果たせていない」と考えている。若手記者の萎縮や読者の不信を解消するには、何よりも「知る権利」の意義を確認する必要があるという。

「当落の夜」にいったい何が起きたのか──。コロナ禍に翻弄されてきた中で、国の舵取り役を決める第49回衆院総選挙が行なわれた。結果は選挙前の与党政権批判はどこへやら。自民党が絶対安定多数の261議席を得る大勝で、連立を組む公明党の32議席と合わせて盤石の政権基盤を築いた。下馬評では躍進が予想されていた立憲民主党だったが、蓋を開ければ公示前から14議席減らす惨敗。目下、その主な敗戦理由として野党共闘がやり玉に挙げられている状況だ。今月号では道内選挙区で繰り広げられた闘いを検証しつつ総選挙を総括する。

 コロナ禍を乗り越え、復活の狼煙があちこちで上がっている──。そう思わせてくれたのが、今年のオホーツク取材だ。そこでは豊かな食と観光、力強い一次産業を武器に反転攻勢をかけていこうとする逞しい姿が印象に残った。今回の地域特集「オホーツク 2021」では網走、北見、紋別という拠点都市3市の首長の声に加え、このほど日本農業賞大賞と農林水産祭の天皇杯をダブル受賞したJAきたみらいのトップインタビューも収録。さらにオホーツクで頑張る民間事業者の取り組みなども網羅した。海と湖、そして森の豊かな実りに恵まれ、流氷という他にはない資源を有するオホーツク。カラーの観光誌面と併せ、その魅力をはじめ、いま起きている地域の胎動を感じ取ってもらいたい。

 このほか、ウィズコロナ時代に必要なリテラシーを探った北海道新型コロナ感染対策フォーラム2021のレポートや、目に見える形で大きな成果を挙げている沼田町の移住定住政策を追った「まちに戻った子どもたちの歓声」などもオススメ。本誌でしか読めない道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル11月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下方にある同誌のバナーをクリック。
※11月号主要コンテンツ
【報道】
■告発・絶望の学府〈8〉──道立看護・告発1年で道が謝罪「道の責任は重大」第三者委がパワハラ52件認定
■地元紙・80年めの迷走〈4〉──道新労組委員長、初めて語る。「知る権利」守り抜く、記者逮捕問題で決意新た
■2021衆院総選挙を総括──下馬評を覆した絶対安定多数。「当落の夜」に起きたこと
■“核のゴミ”レポートPART26──現職片岡氏に越前谷氏が惜敗。処分政策の審判は住民投票へ
■道警不祥事から考える〈53〉──警官処分 9月は「0件」。懲戒・監督措置で異例の記録
■予算不足に苦しむ小樽市犬管理所〈4〉──委託団体にサービス労働を強いる保健所の傲慢
■北海道新型コロナ感染対策フォーラム2021「ウィズコロナ時代に必要なリテラシーとは」

【ニュース】
■岸田首相街頭演説で“排除”なし、警官は野次訴訟原告の動き窺う
■縦割りを壊す企業文化が成長の鍵、TOTOの張本邦雄相談役が講演
■網走の測量会社が夜の街を応援、地元飲食店の動画を無償で制作
■士業集団の「SATOグループ」が東京スター銀行と業務提携を締結
■百年記念塔解体について道民に問う存続プロジェクトの意見広告を掲載
■「片岡当選」で続けられる文献調査の撤回求め抗議行動を強める市民団体

【オホーツク特集】
●網走市長・水谷洋一氏に訊く/●北見市長・辻直孝氏に訊く/●紋別市長・宮川良一氏に訊く
●JAきたみらいの大坪広則組合長に訊く「国も太鼓判の“きたみらい玉葱”」
●観光グラビア2021「純白の大地が呼んでいる」

【地域経済】
●一歩先ゆく沼田町の移住定住政策「まちに戻った子どもたちの歓声」
●苫小牧港に“釣り開放区”が来年4月に本格オープン!

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(75)─居場所事業「サテライトSANGOの会inおたる」の活動から
●戦争遺産をめぐる旅(76)─海の藻屑と消えた1700人の命。「樺太引揚三船殉難 平和の碑」

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