創成川イーストエリアのランドマートとなっている「サッポロファクトリーレンガ館」(札幌市中央区北2条東4丁目)が、耐震補強工事のため2021年10月から2023年11月まで2年間一時休業する。1条館など他の施設は営業を続ける。(写真は、「サッポロファクトリーレンガ館」)
「サッポロファクトリー」は、サッポロ不動産開発(本社・東京都渋谷区)が運営している大型商業施設。1876年に建設された開拓使麦酒製造所をルーツとするサッポロビール札幌工場第1製造所跡地を活用して、1993年4月に開業した。レンガ館、1条館、2条館、3条館、アトリアム、西館、フロンティア館からなり、レンガ館は大正時代に造られたもので一部は明治25年に建てられたものを転用している。
レンガ館は3階建てで、1階の「ビアケラー札幌開拓使」は、かつての貯酒蔵を使い、レンガ造りのトンネル型ビアホールとして人気。入っている店舗は全17店舗、一部は既に営業を終了しているが、大半は9月30日で営業を終了、5店舗は3条館に移転する予定。
耐震補強工事は、補強部位を集中化して、4枚の耐震壁を使うほか、床を鉄筋コンクリートで増打ちして一体化、構造フレームを強化する。また、歴史性を重視して外観、内観のレンガを保存、特徴的なレンガヴォールト(曲面天井)のトンネル空間、内外のレンガ壁は保存して歴史の中に佇む魅力を創出する。2年間の休業の後、2023年秋から冬にかけて創成川イーストエリアに新たな価値を届ける館として生まれ変わる。