札幌市厚別区厚別北2条3丁目1—1の旧「ホクノースーパー厚別北店」跡に業務用洋菓子メーカーのclimb(クライム)が本社と製造工場を移設、本格操業を開始した。建物の前には冷凍ケーキの自動販売機を設置したほか、来春には小売り店舗も併設する。(写真は、旧「ホクノースーパー厚別北店」跡を利用したclimbの製造工場)
(写真は、工場の建物前に設置された冷凍ケーキの自動販売機)
climbは、2003年6月に「夢工房」の名称で設立され、20年8月に創業者の子息、佐々木亮太郎氏(36)が社長に就任したことに伴い、社名をclimbに変更した。ホテルのレストラン向けやコーヒーチェーン向け、機内食向け、宅配向けなどの業務用洋菓子をOEM(相手先商標)で製造販売している。洋菓子の種類は、シートケーキやロールケーキ、カタラーナなどで冷凍技術にもノウハウを有している。
これまで白石区本通3丁目北に本社と工場を構えていたが、コロナ下でも需要が好調で、能力拡張が必要になってきたため、旧「ホクノースーパー厚別北店」跡に拠点を移設することにした。新拠点は、2階建てで延べ床面積約220坪。1階が製造工場で冷凍庫などを含め約80坪。以前に比べて広さは約5倍になった。パートを含めた従業員18人でさらに雇用を増やす考え。
建物前には、冷凍ケーキの自動販売機も旧本社前から移設した。この自販機では、全11種類の冷凍ケーキを取り扱っており、同社が手掛ける唯一の小売り部門となっている。佐々木社長は、「地域の人たちに、洋菓子工場ということを知ってもらうため、来春には工場併設の店舗を設けて、小売り分野に進出したい」と話す。また、冷凍ケーキ自販機の売り上げが好調なことから、新たに2台導入して白石区の「アクセスサッポロ」内と同区中央2条の平和通沿いに9月初旬に設置する。