札幌市交通局、賃料4分の3減額で駅ナカ出店を促進

札幌市政

 札幌市交通局は、地下鉄駅の駅ナカ出店を促進するため2021年度から新規出店事業者に賃料を4分の3減額する減免策を実施する。駅ナカ出店は毎年5~6店舗あったが、コロナ禍によって昨年は半減以下となり21年度は出店の見込みがない状況。このため賃料を大幅に減額して出店を促すことにした。(写真は、大通駅地下2階麻生方面乗り場の区画)

 札幌市営地下鉄の地下鉄駅への駅ナカ出店は、コンビニエンスストアや物販店舗などがあるが、これまでは出店事業者が電気排水設備などを自前で整備しなければならず、新規出店のハードルになっていた。市交通局は、地下鉄駅の改修工事に合わせてこうした設備工事を交通局が行い事業者の出店コストを低減することにしたが、既存駅の出店区画でも優遇策が必要として、賃料減額に乗り出すことにした。

 交通局では、改修工事に合わせて出店区画の設備を整備するには350万円が必要と試算。この金額に合わせた優遇策を既存の出店区画にも適用することにした。月額賃料を4分の3減額して減免額が350万円になるまでの期間に適用する。現在、募集中の区画で見ると、麻生駅8番出入り口そばは月額24万4200円が21ヵ月間、月額6万1050円(いずれも税込み)に、大通駅地下2階麻生方面乗り場は月額41万7313円が12ヵ月間、月額10万4328円(同)に、北24条バスターミナル1階出入り口そばは月額4万9368円が36ヵ月間、月額1万2342円(同)になる。

 さらに、新規出店時の告知支援として地下鉄車内の中吊りポスター(B3ポスターシングル)を3枠全線、全車両に3枚ずつ、7日間無償で掲出できるようにする。なお、市交通局の駅ナカ事業(賃料)収入は、18年度3億4200万円、19年度3億4300万円、20年度3億4900万円で推移している。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER