道北アークス(本社・旭川市)は20日、「ビッグハウス士別店」(士別市東4条8丁目)を「スーパーアークス士別店」に転換オープンさせた。同社が展開する地方店舗の活性化投資の一環で、「深川店」(深川市)に続く「スーパーアークス」転換となる。(写真は、20日改装オープンした「スーパーアークス士別店」)
(写真は、自家製干物を扱い始めた水産コーナー)
「ビッグハウス士別店」は、ふじ(旭川市)と合併して道北アークスになる前の旧道北ラルズ(旭川市)の店舗。元々は旧三島(士別市)の「サンバリュー士別食品館」だったが、旧三島の経営破綻でラルズ(札幌市中央区)が引き継ぎ、2005年に「ビッグハウス」に転換した。それから17年が経過して客層も変化、品揃えを絞って低価格で販売する「ビッグハウス」業態から品揃えを重視して、多様な買い物需要に応えられる「スーパーアークス」に業態変更した。
(写真は、新規導入したベーカリーコーナー)
青果、水産、精肉、デリカの各部門で安さの追求と品揃えの深化を行い、『三島の成吉思汗』など地元産品も今まで以上に強化する。コロナ禍で販売が好調な冷凍食品の品揃えも増やした。また、インストアベーカリーを初導入、『道産小麦のミニクロワッサン』などのパンを提供する。
(写真は、三島の成吉思汗)
売り場のレイアウトも中通路を新たに設けて回遊性を高めた。レジ9台は従来通り。店舗面積は約650坪で、パートを含めた従業員は約85人。営業時間は午前9時から午後9時。和田祐弥店長(44)は、「『スーパーアークス』への転換によって品揃えを増やしてお客さまの利便性向上に繋げたい。また、デリカやベーカリーの出来たて商品の強化で収益構造の改善も進めたい」と話す。同店の年間売上高は約18億円だが、改装によって来期(22年2月期)は19億円超を目指す。なお、同店は道北アークスの前店舗の中でも収益力はトップ級。
士別市の人口は1万8107人(21年1月末現在)。食品スーパーは、「スーパーアークス士別店」のほかイオン北海道(本社・札幌市白石区)の低価格スーパー「ザ・ビッグ士別店」と西條(同・名寄市)の「西條士別店」の3店舗がある。これまでは「ザ・ビッグ」が地域一番店だったが、コロナの感染拡大による巣ごもり需要の拡大で、「ビッグハウス士別店」が地域一番店になったという。道北アークスは、「スーパーアークス」への転換でこの勢いに弾みをつけたい考え。