ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」などを展開するロイヤルホールディングス(本社・福岡市博多区、東京本部・東京都世田谷区)は、コロナ禍の影響により不採算になっている店舗の閉店を増やす。5月に全国の不採算店舗70店舗程度の閉鎖を発表していたが、さらに20店舗程度を追加する。北海道では既に1店舗閉店しており追加閉店の可能性もある。(写真は、8月31日に閉店した「ロイヤルホスト千歳店」)
ロイヤルHDが13日に発表した2020年12月期第3四半期決算(1~9月)は、コロナ禍の影響がグループ全体に波及、すべてのセグメントで減収減益となった。売上高は前期比42%減の611億5100万円、営業損失は159億9400万円、純損失は189億2900万円。
コロナの影響が決算に顕著に表れ始めた5月から、費用削減、賃料減額、設備投資の見直し、不採算店舗の撤退を2020年の緊急事態への対応として実行してきた。第3四半期決算でこうした緊急事態対応のコスト削減効果は51億円程度出ているが、さらに追加項目として下期賞与の減額、不採算店舗20店舗程度の追加を盛り込んだ。
不採算店舗の撤退では当初の70店舗程度のうち10月末までに40店舗程度を撤退、北海道でも8月31日に「ロイヤルホスト千歳店」(千歳市栄町7丁目)が閉店している。今回さらに20店舗程度の追加撤退で、道内の「ロイヤルホスト」追加撤退の可能性も出てきた。
道内の「ロイヤルホスト」は、札幌市内の「南郷店」(白石区)、「美香保店」(東区)、「平岸店」(豊平区)、「麻生店」(北区)、「宮の森店」(西区)の5店舗と「江別店」(江別市)の1店舗。その他、「天丼てんや」は「新千歳空港店」(千歳市)と「札幌アピア店」(札幌市中央区)の2店舗を展開している。
同社では、さらに構造改革を推進するため、早期希望退職の募集も行う。対象者は50歳以上64歳以下の社員で募集人数は200人程度。募集期間は20年12月1日~12月18日。退職日は21年1月31日で特別退職金支給や再就職支援を行う。20年12月期通期予想は、売上高850億円、営業損失190億円、純損失280億円。