札幌市中央区北1条西9丁目で徐々に姿を現してきた新しいNHK札幌放送会館。大通公園に面した1959年運用開始の現会館が老朽化していることに伴う移転新築で、建設は既に2017年6月から始まっている。新会館は放送機能だけでなく新たに400人規模の人員を配置したコールセンターを新設するのもポイント。運用開始後は、西9丁目界隈に賑わいがもたらされそうだ。(写真は、建設が着々と進んでいるNHKの新札幌放送会館)
新会館の本棟は、地上6階建てで延べ床面積約7269坪(2万3990㎡)。テレビスタジオや公開スタジオスペースなど放送機能室が1・5倍の約2172坪(7169㎡)になるほか、現会館にはなかったコールセンターが約821坪(2710㎡)の広さで3階に設置される。1階から3階まで抜け構造になるスタジオ以外、3階のすべてのフロアをコールセンターとして使用する。
コールセンターは、NHK営業サービス(本社・東京都渋谷区)が運営する事業で、現在は東京と大阪、福岡、仙台の4ヵ所にコールセンターを設置している。新しい札幌放送会館にコールセンターを新設することに伴い、全国のコールセンターの再編を実施。札幌コールセンターはテレマーケティング対策や訪問によらない契約収納活動を推進するとともに大都市圏の業務を代替する機能も持たせる予定。
建物の建設費は122億円で放送設備には別途に70億円を投じる。なお、施工は大林組・岩田地崎建設・田中組の特定建設工事共同企業体。現会館で勤務している職員とともに新たにコールセンター要員も新会館に勤務するようになるため、運用が始まる20年度からは西9丁目界隈の賑わいが増しそうだ。