札幌証券取引所の大納会が、30日午後3時半から札証2階の会議室で行われた。証券関係者や札証上場企業のトップなど約30人が参加、年の瀬の恒例行事に臨んだ。札証は5月に理事長が伊藤義郎氏から小池善明氏に交代。伊藤氏は理事長時代に大納会には顔を見せなかったが、新理事長に就いた小池氏は出席して挨拶、「今年は前半が東日本大震災、後半は欧州の債務危機によって株式市場は翻弄されるなど厳しい環境だった」と振り返った。(写真は、挨拶する小池善明理事長と藤田総務部長の音頭による三本締め)
札証本則市場の40種平均株価の終値は494円00銭で前年の終値より19円01銭安。年間終値では9年ぶりに500円を下回った。
また、新興市場アンビシャスを含む札証の年間売買代金は前年比34・6%減の25億8224万円で2年ぶりに前年を下回った。一方、出来高は、34・9%増の1944万2000株となった。
小池理事長は、「株価は下がっているが、企業の収益基盤はそれほど悪い実感はない。私は2つの会社に関わっているが、1社は過去最高益を出した。実体経済は悪くはないのに、心理的な影響などで株価が解散価値より低くなっているのはおかしい。国内の企業基盤は強く、株価も必ず復活する」と来年への期待感を示した。
札証では、取引時間の延長や大阪証券取引所とアナリストサポート・プラットフォームの利用契約を結ぶなど改革を進めており、「来年は札証市場改革の正念場と位置づけている。大胆に改革を進めて経済インフラとして立て直したい」と決意を語った。
その後、札証藤田総務部長の音頭による三本締めで大納会を終えた。