「北方ジャーナル」2019年1月号が本日15日、店頭に並んだ。トップは、10月号で詳報した株式会社ザイ・コンファームの代表・小林健治氏による会社乗っ取り疑惑の続報。小林氏がターゲットにしたウッドプロジェクト(本社札幌)の創業者が申し立てていた仮処分を札幌地裁が決定。同氏が画策した“乗っ取り計画”は暗礁に乗り上げた格好になった。
また注目すべきは、本誌の開示請求に伴い裁判所が公文書の「隠しすぎ」を自ら認めたスクープ。最高裁は11月までに、裁判官や裁判所職員の不祥事を記録した公文書の開示に際し、本来開示されるべき情報を300カ所以上にわたって墨塗り処理していたことを明らかにした。さらに2017年に報じた標津漁協問題の続報も。同漁協が「アイヌ補助事業」で行なったホタテ中間育成施設造成について会計検査院が不当と認定し、「ズサン工事」の実態が国によって裏付けられた形となった。(画像は、北方ジャーナル1月号の表紙)
道警不祥事問題は今月号も見逃せない。現職警察官(当時)が起こした重傷轢き逃げ事件は11月中旬、被告の元道警機動隊巡査長への執行猶予判決に幕を閉じたが、先立つ論告公判では全治3カ月超の被害を負った女性が悲痛の意見陳述を行なっている。
そのほかでは胆振東部地震による液状化で大きな被害を受けた札幌の里塚地区の現状をリポート。復興対策の現状や住民の声などから里塚のこれからを探った。さらにはインバウンドで沸くニセコ町で持ち上がった女性町議に対するパワハラ疑惑、難病と闘う子どもたちを支援する「そらぷちキッズキャンプ」の取り組みなども紹介。新春インタビューとして高橋はるみ知事、秋元克弘札幌市長、石井純二北海道経済同友会代表幹事の声も収録した。
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※1月号コンテンツの一部
【報道】
■ザイ・コンファーム社 小林健治氏の不法行為を追う──頓挫した“乗っ取り計画”札幌地裁が小林氏の職務を停止
■裁判所、公文書の「隠し過ぎ」認める──最高裁、3年越しの前言撤回
■道警不祥事から考える(30)──被告の元巡査長に猶予判決 「事故前の私に戻して」轢き逃げ被害者、悲痛の陳述
■道警・記録保存のあり方を問う──署長会議に「議事録」なし「作成の必要ない」と道警
■北海道胆振東部地震から3カ月──里塚、再生への“これから”
■ニセコの町議会議員が議会を告発──「旧態依然の地方議会では嫌がらせが横行している」
■「警戒区域」の指定が進む泊村の土砂災害リスク。原発事故の避難ルートの起点「茅沼地区」で高まる住民不安
■滝川に誕生した新しい「医療福祉」 難病の子らが大自然を謳歌「そらぷちキッズキャンプ」
【ニュース】
■会計検査院から不当指摘を受けて標津漁協が補助金の一部を返還へ
■救護施設にまた労委の救済命令、組合関係者の人事に「不当」認定
■道央夫婦の訴訟、札幌で初弁論。旧優生法・中絶手術に国賠請求
■IRで道が苫小牧を優先候補地に選定。来春知事選での争点避け時間差認可?
■「原発ゼロ」の城南信金・吉原顧問が講演で再生エネの経済優位性を熱弁
■「政権の国会運営に警鐘を鳴らせ」札幌の有志が国会審議を街頭上映
【新春インタビュー】
●北海道知事・高橋はるみ氏
●札幌市長・秋元克広氏
●北海道経済同友会・石井純二氏
【当選インタビュー】
■網走市長・水谷洋一氏「花開いた“スポーツ交流政策” 新たな公約は市庁舎建て替え」
【Medical Report】
◇医療法人元生会・森山領理事長に訊く「旭川ウェルネスセンター」の全貌
【長期連載】
■検証「泊原発は本当に必要なのか」(40)──原発マネーで骨抜きにされた神恵内村・共和町の危機意識
■“農と食”北の大地から(174)──様似発「完全放牧野生牛」駒谷牧場の歩み
■ルポ 「ひきこもり」(40)──愛知教大大学院・川北稔准教授が示す処方箋
■戦争遺産をめぐる旅(44)──根室から国後・択捉への架け橋旧逓信省の「千島回線陸揚げ庫」