北海道で経営に携わる女性経営者や管理職を支援・応援する目的で北洋銀行(本店・札幌市中央区)が2014年に設立した「北洋女性ビジネスセミナー」。17年度2回目のセミナーが21日、札幌市中央区の札幌全日空ホテルで開かれた。セミナーは通算10回目。(写真は、北洋女性ビジネスセミナー会場)
会員25人が出席、全日本空輸の上席執行役員東京本店長でANAセールス副社長の菅谷とも子氏の講演に聴き入った。菅谷氏は、1980年に全日本空輸に入社、主に営業本部東京支店を中心に勤務し、国内・国際販売を担当。2008年4月札幌支店副支店長に就任、現職のまま10年10月ANAセールスに出向。15年4月に全日本空輸会社執行役員札幌支店長となり北海道地区を担当、8年間の北海道勤務を経て16年4月営業センター副センター長兼東京本店長、ANAセールス副社長、17年4月より現職。
『道産子ウーマンに教えてもらった事』をテーマに、46歳から54歳までの北海道勤務8年間で出会った北海道の女性たちについて語った。
菅谷氏は、北海道勤務で感じた道産子の特徴として①真面目で我慢強い②合わせることが上手③押しが強い④情に厚い➄控えめ⑥明るくてタフをあげた。以下、講演要旨を紹介する。
「札幌支店副支店長に着任するまでは10数人の部下しかいない課長だったが、いきなり170人の組織の担当になった。仕事がわからない部署での管理職、6割が女性の組織。違う土地柄の人たちと働くことにギャップを感じた。戦々恐々、どきどきしていたら、皆さん非常に面倒見が良くて優しい。本州からの転勤族に慣れているせいか、私たちがポンと来ても非常に働きやすく、とっつきやすい環境を作ってくれる人たちだと思った」
「地元の社員は定期的なローテーションで転勤してくる上司や同僚、新入社員など働く仲間や体制が変わっても全く動じない。慣れているというか、自分たちの確立したものを持っていると思った。2、3年ごとに支店長が変わり、方針が変わってもそれに合わせてうまく働ける柔軟性を持っている人たちは正直凄いと思った。
地元の人脈も強い。高校、大学、幼い時からのネットワーク、情報網を持っている。有事の際、助けてくれるのはいつも地元の人たちだった」