北海道がんセンター(札幌市白石区菊水4条2丁目)の全面建て替え工事が始まった。最終的な完成時期は2021年夏ころになりそう。(写真上は、現在の北海道がんセンター、写真下は別館予定地=右。新設される本館と空中廊下で結ぶことになっている)
北海道がんセンターは、1896年12月に開設された札幌衛戌(えいじゅ)病院(所在地月寒、後に札幌陸軍病院)がルーツ。1945年に国立札幌病院に改称され47年に現在地に移転している。
57年に建て替えられて総合病院になり、その後7期に亘る更新を経て79年に現在の施設になった。2004年4月に独立行政法人への移行に伴って北海道がんセンターに改称。05年1月に地域がん診療拠点病院、09年2月に都道府県がん診療連携拠点病院に指定されている。26診療科で436床。
建て替えは当初、白石区役所移転後の跡地とされていたが、現病院前の遊休土地を取得して現在地で建て替えることになった。現在の施設を一部解体しながら本館建設を段階的に行う。本館は地下1階、地上8階で隣接する土地を利用して地上4階建て別館も建設する。本館と別館の3階部分を空中廊下で結ぶことにしている。
建築面積は約2300坪、延床面積は約1万2000坪。設計監理は石本建築事務所(札幌オフィス・札幌市中央区)、施工は竹中工務店(本社・大阪市中央区)と田中組(同・札幌市中央区)の共同企業体。
工事は第1期として本館の半分と別館を18年夏に、第2期として本館の残り半分の建設を進め、最終完成時期を21年夏ころとしている。総工費は114億5700万円。