香港やシンガポールの海外資本が2015年にニセコ町の森林約5haを取得していたことが、このほど道が発表した「海外資本等による森林取得状況」で分かった。相変わらず外国人のニセコ人気が高いことを裏付けている。15年の5haを加えた海外資本によるニセコ町の森林所有面積はこれで32法人・個人、190haに及ぶことが分かった。これは札幌ドーム35個分に相当する。(写真は、海外資本により土地取得が続くニセコ町内)
2015年1~12月の海外資本等による道内森林取得は、11件、107ha。最も面積が多かったのは胆振管内登別市の74haを取得した中国・北京の外資系企業で利用目的は太陽光発電。続いて、後志管内小樽市の11haを取得したのはオーストラリア在住の個人で、こちらは資産保有が目的。
件数が最も多かったのは後志管内ニセコ町で15年の全取引11件のうち6件を占めた。取得した面積と利用目的は次の通り。
■中国・香港の法人 0・6ha 別荘建設
■中国・香港の法人 0・4ha 利用目的不明
■英国ヴァージン諸島の法人 0・8ha 現況で利用
■シンガポールの個人 2ha 現状のまま利用
■中国・香港の個人 1ha 投資用
■中国・香港の個人 0・1ha 利用目的不明
隣接する倶知安町でも、中国・香港の個人がコンドミニアム用に1ha、中国・香港の外資系企業が14haをスキー場として取得している。
15年の取り引きを含めた海外資本の森林所有面積は、全体で1878haになり99の法人・個人・外資系企業が所有。自治体別の上位5位は、①倶知安町468ha②砂川市292ha③ニセコ町190ha④占冠村162ha⑤喜茂別町137ha。
1878haのうち後志管内が1090haと全体の58%を占め、さらにそのうちの6割がニセコ町と倶知安町に集中しており、リゾート人気が高いことが分かる。変わったところでは、上川管内の南富良野町6haや幌加内町の10haがある。
※2016年5月7日誤字一部修正