苫小牧市や札幌市などで食品スーパー「フードD」、「BOSCO」などを展開する豊月(本社・芦別市、本部・苫小牧市)の2016年1月期決算は、売上高約170億円、経常利益約3億円になったもようだ。競争激化で減収減益だが、売上高経常利益率は1・5~2%に落ちつきそうだ。(写真は、フードD沼ノ端食彩館)
豊月は、苫小牧市内や札幌市、江別市、恵庭市、北広島市、千歳市、芦別市で食品スーパー13店舗を展開。そのうち苫小牧市では5店舗を運営しているが、昨年7月から8月にかけてマックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)が新店2店舗を出店、競争が激しくなっている。
フードD「沼ノ端食彩館」の向かいにマックスバリュ北海道の新店「沼ノ端店」が出店したため、同店の売上げは落ちているが想定の範囲内に収まっている。
一方、品質の良い食材を揃え、店舗の清潔さや従業員の接客で特色を出す高質化店舗の「LISTA」(江別市)、「BOSCO」(札幌市手稲区)は、出店4~5年が経過して消費者の認知度が高まり二ケタ成長を続けている。
15年1月期決算は、売上高約182億円、経常利益約4億5千万円だったが、16年1月期決算は、売上高約170億円、経常利益約3億円になったもよう。売上高経常利益率は1%台後半から2%程度となりそうで、食品スーパーの利益率としては高水準を保っている。
同社では、競争環境はますます激しくなり17年1月期も減収を余儀なくされると見ているが、経常利益は高止まりを予想する。有利子負債は減少、財務改善も進む。地域で消費者に支持される店舗力を磨き上げ、寡占化が進む道内スーパーで単独生き残りを進める。