市長選のため開通前倒しの「札幌駅前通地下歩行空間」

経済総合


札幌駅と大通の間を結ぶ「札幌駅前通地下歩行空間」が来春完成、開通する。当初は4月に入ってから使えるようにする予定だったが、札幌市長選や知事選などが4月に行われるため、3月中に繰り上げて供用開始となる。
地下歩行空間は、地下道のため店舗など商業施設はない。札幌駅と大通間の長さは約680㍍。20㍍幅の道路がこの間を繋ぐが、札幌地下街の「オーロラタウン」「ポールタウン」とはかなり趣が違った空間になりそう。


20㍍幅のうち左右に4㍍ずつ「憩いの空間」が取られており、ここではイベントや展示、休憩のゾーンとして使える。この空間で、オープンカフェのような店舗を出すことも出来ない。「店舗の位置づけでは建築基準法上、地下でも防災用のスプリンクラー設置が必要となるが、そうした設備がない」ためだが、椅子やテーブルを置くことはできるため、利用者がセルフサービスでコーヒーなど飲料を窓口で買い、憩いの空間で寛ぐことは出来る。
地下歩行空間のイベント広場として使えるのが「北3条広場」と「北大通広場」。大型マルチビジョンや展示、休憩スペースとして活用される。大型マルチビジョンは、デジタルサイネージ対応の大型ディスプレーで、ここで札幌市の行政情報や企業CMなどを放映する。ディスプレーの前を通りかかった年代にあわせたCMなども放映できるように工夫する。
地下歩行空間と接続するビルは、日生ビルや敷島ビル、北洋大通センター、建て替え予定の秋田銀行ビル、三井札幌ビルなど。
ところで、この地下歩行空間が完成すると、北は北8条の札幌エルプラザや札幌第一合同庁舎から南は南4条のラフィラまで地下で繋がることになる。札幌中心部の主な商業施設はすべて地下で結ばれることになり、回遊性が一層高まりそうだ。
(写真は、札幌駅前通地下歩行空間の工事現場)

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