北のススキノと呼ばれる「北24条」(札幌市北区北24条西4丁目)にある場末の小さな雑居ビル「都会館」が、その役目を終えて、間もなく解体される。飲み屋街が密集し、下町情緒漂う一角から半世紀以上続いた小さな歴史が、そっと幕を閉じる。
(写真は、北24条西4丁目にある「都会館」)
「都会館」は、表通りの宮の森・北24条通から1本北側の通りに面している。わずか59坪という小さな敷地に建っている建物は、1971年7月に建設された。札幌オリンピックが開催される前の年で、この年の12月に「北24条駅」まで地下鉄が開通している。地下鉄が「麻生駅」まで延びる前は、ここがターミナルとして賑わった。
「都会館」は、1975年8月に増築されて2階建てになり、延べ床面積は77坪に増えた。バブル期には、多くのバーや飲食店が入居して、夜遅くまで明りが灯り、常連客の声が響き合っていたことだろう。それから、歳月が過ぎ、飲み方も変わり、コロナ禍で生活のスタイルが一変。時を同じくして建物の老朽化が進み、最後まで残っていたバーも閉店、「都会館」は、ひっそり幕を下ろした。
シャッターに閉ざされた建物の前には、例年になく大雪が続いた名残りで雪山ができていた。冷気が建物全体を包む中、「都会館」の看板に記された「都」の文字には、当時の勢いが、まだ宿されているようだった。
(写真は、「都会館」の看板)



































